落日平民
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万葉の歌人に倣い人生を優雅に送る術を学びて

春の陽に 枯れた畑に 舞い降りて 何か啄む 奴らは鳥や
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こんなにも 暇な人間 いないよね 空飛ぶ鳥と 仲間になれる
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4時間も 散歩をすれば 散策と 呼んでもいいね 遠足かもね
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ネットから 離れてみれば 蜘蛛の巣を 逃れた虫の 気持ちがわかる
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仕事なく 朝から何も 予定なく 元気な体 うずうずするぜ
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この辺を 歩き回れば ひょっとして 埋蔵金か 誰かと出会い
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今日もまた 青より青し 空の下 外に出ようか 散歩もそぞろ
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愛のない 家庭に育つ 子供らは 子供のままで 成長できず
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母親が 愛することを しなければ 子供は愛に 飢えて留まる
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父親は 幼い子らが 成人し 出て行くまでは 愛せないまま
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虚しさに 堪えられないと 憂さ晴らし するしか人は 思いつかない
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人間は 悲しい心 埋めるため 何かで時を 埋めるしかなく
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白鷺は 虚ろな目をして 何を見る 寒い冬越し 春はそこまで
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白鷺が いつもあの溝 あの川に 住んでいるのが 今や有名
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春が来て また冬が来て 風が吹く 散歩に行くか すぐまた戻る
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散歩中 一粒の雨 目に入る 手術の傷が 治らないのに
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強い風 追いかけられる 夢を見た 不安なんだな 退職したら
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罪という 病が覆う この世では ワクチンさえも ままならぬまま
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病院が 人の心の 病まで 直す能力が あるのだろうか
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現実の 悲惨な姿 認めれば 処置を施し 病を癒す
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ただ生きて 機械のように 働いて 廃れ壊れて ただ死ぬなんて
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人生は 他人と関り 交わりて 愛を感じて 涙するもの
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助けてと 会話の狭間 聴こえたら 無視はできない 愚かな男
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衰えた 体と心 眼には 他人の苦難も ぼやけてしまう
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罪深き 闇の世界に 首を入れ 眺めてみれば 泥をかぶりて
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たこ焼きが 真実語る ようにする 他人の家庭の 闇を焦がして
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チュンチュンと 5階の窓の すぐ横の 穴から聞こえ 春よそこまで
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始まれば 終わりがありて 永遠に 生きられるよう 備えはまだか
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人として 赤子に生まれ 成長し 歳を重ねて もう終わりかな
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ツグミかな 山に畑に 飛び回る 春の陽気を 察するように
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