Utakata
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簡単に物に戻ってしまうからささやき続けないといけない
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差す光、降る雨、その底の底でまだ這いずって生きているのだ
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いやだから設計図があったにしてはぐちゃぐちゃすぎる世界だろこれ
1
蓋然性でしか語れぬ「現実」は根拠なき「真実」に勝てない
1
突然に宇宙の真理を悟るとか、よくあるらしいから気にするな
1
百億の眼がともに見る夢ならばほぼもう現実のようなもの
0
点であることの宿命 消滅も遍在もすることができない
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がんばって外れてみたら無視された散布図内の点の瞬き
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死んだ人ばかりに会ってきたようなそんな気がする土曜日である
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もうどこにもいない人を今日もまた映像として脳が見ている
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近づけば新たに何か見えるので何かがそこにあることにする
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なら
君
(
きみ
)
の体に吸い込まれてゆくうどんのようにそうなのだろう
2
私という資源の無駄がありまして太陽光を浴びていますが
1
絶滅を思え 等しく無に帰する彼もお前も価値も無価値も
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今、私に寒いと感じさせている私の皮膚と私との距離
1
ここにこう、こんな形で生まれると誰も選べはしなかった街
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いや割と本気で雌雄同体がいいなと思っていますが、何か?
1
尖らせた鉛筆を突き立てるべき肉体がまだあるんだよなあ
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ああそこに立たないでくれ 観念を、象徴だけを壊させてくれ
2
王のいる地方から来た珍しい種として記載されるのだろう
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この位置やこの母語という拘束は捨てられないが守る気もない
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花を見てきれいだというわたしたち 人はこうして人を造った
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「無駄でないことなどない」という一面の真理 一面の白い空
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無意味だと言葉にすればそれすらも無意味だという意味をもつので
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みんな死ぬ、という事実の眩しさが太陽光を超えてしまった
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感覚と言語と 他に何がこの私を映し出す霧なのか
2
なんとなく自分の顔に似てるので見るとむかつく、のだそうである
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われわれは互いに霧に隔てられ、あるいは互いに霧でしかなく
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隣人の視界というその異世界に私もいるのだろうが、見えない
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「まだ個体とかいうものを持っていた昔」のヒトとして生きて死ぬ
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