Utakata
登録
Login
わたしはめしべ/谷崎叶
フォロー
0
フォロワー
4
投稿数
90
躓いた小石で転んだ道の上
恋死につるも生きめぐりゆく #恋死に
鬱巴
« 最初
‹ 前
1
2
3
次 ›
最後 »
鈴なりの朝顔数える朝の君 昨夜の涙の影も見せずに
6
朝顔の奥に潜りし花蜂は我が物顔の憎し君かな
4
なにもない暗闇坂をひとりゆくなぜだかさみしく思うものだね
6
伝えてもただ虚しさが降り積もるこれが恋なら知りたくなかった
9
言の葉の降り積もりゆくさいわいを味わいし昼 蜃気楼なり
11
ぬばたまの夜に焦がれても露知らぬ君の暮らしは影一つなく
6
肌合せ心許したその先の別れの涙も乾く灼熱
5
かまびすし蝉の声振る7月の死者の叫びを浴び立ち尽くす
7
かまびすし防犯ベルで根源の君駆けつける消えたいすごく
5
あかねさす夕日眺めて立ち尽くすひとときにあなた思い出せずに
7
汁なしの担々麺をできるなら一緒に作って食べたかったよ
3
恋愛をする気があるなら手の内も腹の中すら曝け出せ夏
6
いいように他人を消費する君に 小言して私 とうとう姉ね
6
文末の笑で守ったプライドの見窄らしさが目をそらさせた
9
餌もらうさくらねこほど気にかける人を持たない空白のぼく
12
投げかけた「閉会式をしなくちゃ」の言葉は未だに宙を彷徨い
5
真相を突き止めたとて真っ白な夏と私がここにいるだけ
7
支配欲 いつから恋のふりをした?あなたと蝉が頭に響いて
6
恋されて応えるように揺れたとて 私もあなたも恋じゃなかった
5
夏の夜 駆け込み情事は危険です ほんのはずみでわたしを手放し
5
朝食のテーブルの下の天の川 箒をかける朝の行かな
6
ロールズの理想くらいが丁度いい 北極星まで連れてってくれ
4
「感情のない人なんていないから」固唾のみ君を離れぬ僕の目
4
素麺でいいよと君が言ったから今日のお風呂は四九度だよ
9
叫べども届かぬ声を枯らしゆく 呼んでもいい名を教えてください
4
さびしさに身も世もなくて抱きしめた肩吹きすさぶ風になぶられ
3
幸せは時代遅れの鋳型だと 気づいたから片身もがれても
4
実態が残らないほど溶かし切る 魂は風になって消えゆく
5
金型がたとえ複雑だったとて 鋳型に嵌まる私ではない
5
出来合いの冷めた惣菜あてがわれ満足できる舌がよかった
7
« 最初
‹ 前
1
2
3
次 ›
最後 »