チョコレートミントアイスクリーム
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わからないなりにやっております。

ほんとうはピンクがよかった 三十のお誕生日のバッグの色も
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もちを切り甘辛ソースで炒めてた なごり正月休みのおわり
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あめうれし 蛍光ピンクの傘かかげ かつての私がちゃぷちゃぷはねる
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つま先の冷気うれしい正月の夜はいっそう音が静かだ
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ねむれない夜に寄り添う静けさとニトリのあったか毛布と炬燵
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わたしだけ楽しかったの 大晦日ひとりでチキンパーティしたこと
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きっとまた読み返したくなるのだろう祈りのような三十一字
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昨年の傷を数えて抱きしめる せまる年の瀬愛の一年
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待ち合わせ一時間前にやってきた ふたつ歳下のサンタクロース
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腰上げて出したこたつで猫は伸び 半纏羽織れど吐く息白く
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年の瀬の夜中にこんがりフィナンシェを焼いた 罪ほろぼしのため それだけ
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まっさらな真珠がすきよ 冬の日の夜の秘密のミルクみたいで
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うっすらとあおい星がとおくにみえる ごらんよボイジャー あれが地球だよ
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十三夜ゆきの片道切符切り列車はいつかのよるのむこうへ
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次にくる彗星はあと何年後 えっ八万年 じゃあまた来世
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あるくたび四足ぶんの鈴が鳴る 軽やかなりし八歳のねこ
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宝石は傷つけられて輝いている 傷を傷とも見せないままで
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うたたねをしている間カルピスの濃度のことだけ考えていた
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りんかくをなぞって撫でる三角の耳もおひげもぜんぶ好きだよ
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ゆですぎたそうめんみたいな精神がとろける前に今日はおやすみ
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総意だよ いちにのさんで優しさといつくしみだけの世界にしたい
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はなびらをラミネートして今日という秋のこの日を永遠にする
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誰しもが架空の猫を撫でている 心の中の大切な猫
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祈りだよ 明日になったら朝がきて小鳥が歌ってあなたが笑う
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雲を見て君の名前を思い出す 花も落ち葉も月夜も星も
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百円で白菜を買いエコバッグ二人で持って夜道を歩く
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祈りだよ すがたかたちも魂もきみのすべてがわたしの愛だ
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きらきらの星のかけらを何度もなぞる 空にこぼれたミルクのように
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きみにだけひかれているの後ろ髪 いかないでとは言えないもので
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洋梨が熟した頃に約束を取り付けたならば星が綺麗で
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