狂わす歌
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寒風が の実り 頼りなく の民どもは 祭りを憂う
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大鯨が 砂浜寝そべる 夜の海 潮を吹いては 寂しく泣くかな
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煙に巻く 男は隠れ 皆は言う の無い所に 煙立たむと
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しるべなす いただきの松は 雲隠れ あきらになるまで 暫しの待つかな
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ながらへば つまかげ しのばれむ うしと見しぞ 今は恋しき
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寝正月の すぐる過ぐる/勝る幸せ 噛み締める ニュースばかりの テレビ見ながら
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政経の 明るき話題 聞かぬけれど 醜聞愉しや 文の春かな
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頼りなき 有吉司会も いと恋しや 今は能登の 頼りばかりに
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皮肉だな 令和六年 元旦が 「一粒万倍」「天赦」の日とは
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人々の 願い掻き消す 嘘投稿デマ津波なみ 起こす奴らも 人でなしとは
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蜜壷みつつぼふちをなぞった 指を今宵こよいは僕も プーになりぬ
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醜聞しゅうぶんながるる小沢こさわ 老松おいまつくさりし根元を 洗い出すのか
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醜聞しゅうぶんは 小さいさわから 流れ出て 松の下まで 辿たどり着くかな
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あんなにも 面白かった 天才が 面白くもない ことするなんて!
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皮をあらわになりし クリあまあじつ マロングラッセ
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なんとまぁ 天文学的 稼ぎとは 大谷の十年 僕の三万年
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ぬと 目にはさやかに 見えねども かたらふ隙間すきま木枯こがらし
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収穫祭しゅうかくさい 熱き狂騒きょうそう 小夜さよけて 初霜はつしもかぶ石地蔵いしじぞうかな
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行く行くと 行き着く先は 枯野原かれのはら 春はく絶え むなしく死なむ
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行く行くと 行き着く先は 理想イデア きょう 色をも知らぬ 哲学者プラトーになりぬ
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君思ひ 銀河鉄道 発車せり 宮澤賢治も かくも苦しむか
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Avecアヴェックあえぐ聖夜の ラヴホテル 寒々さむざむし夜に ひとりじょう待つ
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ごちそうさま♡ ほほえむ彼女の 口元に 残る米粒 実りの秋かな
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オリオンを なぞりしこんな 深い夜 兎は虎に 喰われる夢見る
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こぼる 実りの秋は く過ぎて 我が寒村かんそんしもりたる
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聖誕祭クリスマス 食すは赤貝 お吸い物 藻塩もしほのかほりは 原罪たるか
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秋の夜 貴方を思ひて まさぐれば わが衣手ころもでつゆにぬれつつ
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心あてに さばやさむ 初霜はつしもの 置きまどはせる 無垢むくの花かな
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0時発 東京行きの 深夜バス 僕の未来は 何処に向かうの?
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Avecアヴェックが 騒ぐ聖夜の 壁隣かべどなり 寒々さむざむし夜を ひとりかも寝む
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