蛙鳴
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棘のある言葉がどんぶり漂って視界の霞む一杯のラーメン
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人去りし山深き里にただ一人曇った空に玉苗植える
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バインミージャージャー麺に参鶏湯サムゲタン美味しいだけの異文化理解
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何年目そろそろ決断してほしい気づいてみたら外堀埋まる
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今朝もまた冷めたトースト一人食べ諦め色の街へと出てく
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禅寺の縁側で寝る三毛猫は無用の用とは何かを問いぬ
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すぐそこに悲劇はいつも待っている「トイレ汚い掃除して」と猫
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大声で凄んで見せる訴えの猫語訳せば鰹節かつぶし欲しい
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絵心があれば絵にして残したい薔薇園のさま歌にとどめむ
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どこからか現れ膝に乗る猫はキジ白模様の満3歳ぞ
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鉢植えのみかんに青い実たわわなる卵産まむと飛び交うアゲハ
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小満と聞いたバジルは艶やかに柔らか新芽をスズメに供す
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あおによし奈良の都にいる鹿はインバウンドなど知らぬことかは
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半袖の白い制服目にした日五月下旬は夜風さやけき
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うりずんの潤い初めし天地なり草木茂りて山羊も跳ね来て
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明日もまた夏日の続くニュース見て半袖シャツを引きずり出せり
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時鳥世慣れぬだけにあらずして育ての親を偲び歌えず/浮枯草様へ返歌・托卵された鶯の親を思い
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理不尽に黙って従う度量持つ大人の国は軍靴こだま
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アオザイのカフェの店員微笑みて花はどこにいったか探す/ベトナム戦争を思い出して
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ニュースにもならなくなってひと月かどこかの国で戦死者弔ふ
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夏日でも五月の夜はひんやりと君を思ひて上着を羽織る
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あなたのね帰りを待った午後十時冷めたコロッケ捨ててやるから
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お別れのカレーを作る台所涙流して玉ねぎ刻む
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音を上げよ頑張らなくてもういいよ河原に響く雉の鳴き声
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一日ひとひずつ六月に向かふカレンダー今日といふ日を抱きしめんとす
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今日一日ひとひ生きてたことの証としうたかたに歌残す幸せ
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陰惨なニュースは幾度も繰り返し次第に新聞読まなくなる日々
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まどろみに平和の価値が示されて尻尾で返事してくれる猫
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連休果て足取り重く出勤す行楽日和は今日も続きぬ 
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白頭巾木立の中の水芭蕉 夜中に何か相談するらし
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