ゆきひめ
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日常で帰りたくなる場所。
よろしくお願いします。

若い頃 なにもこわくなかった よくいうけど 結構怖いもの あった振り返ると
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噴水の 飛沫とび 虹色の アーチにギターの 音符のる
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早咲きの 薔薇一輪 病室に 父は素知らぬ 風でテレビみる
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午前二時 車とばして 海向かい 潮の匂いが 媚薬のように
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大人買い 大きな本屋で 六冊を 普段よりきみが 知的に見える
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なぜだろう どんなことより 君の言葉 ラフマニノフが好き こびりついてる
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四十点 今日の点数 よくないな 一日寝れば 新しい朝
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手に取りて コーラサイダー カルピスと 爽やか系が 夏を潤す
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うちのねこ 私しか 懐かない うちに来てから 人見知り中
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夏の汗 曇天に咲く 教会 涼しげに響く パイプオルガン
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梅雨空に ラムネ飲むよに ひろげてみる ピンクブルーと パステル道具
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布団干し 日向の匂い 寝そべって 心優しき 母の匂い
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深夜二時 さあ海へいこう どしゃ降り 着いてみたら 海からの朝焼け
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きみの肩 よく降る雨に びしょ濡れ 肩抱いて 走るふたり
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海沿いの 灯台しずむ 夕焼けに ボリュームあげる 指先をみる
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卵ほど 育った石を みてみよう 検体なので そう言われた朝
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波飛沫 負けないくらい 叫んでる 抗うことが 君にはあるか
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コンビニで 仲いいですね 言われた後 いつも二つを 買わねばならず
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山頂で 微笑みかける 先生に 越えてきた坂も なかったことに
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すきだよと 去り逝く前に 言う義母の 心優しき 乙女の気持ち
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夜も更けて 月きれいだよ 電話あり 友とひとつの 空をみている
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冷やし中華 はじめました そっかああ 短歌はじめたの 去年の夏だ
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しあわせと 思えるひとつ シンプルに 痛くないこと 気づかなかった
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お母さん 折ってくれてた 朝顔が ひょんなことから 見つかった梅雨
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ひまわりを 見る人だかり はて彼は デッサンばかり 見まくっている
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お母さんの 天ぷら盗った とらこは 四匹のうち 一番長生き
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落ち込んで きみからきいた カルチャークラブ 踊り出したく なるのはなぜ?
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定刻に いつものふたり いつものよに 西陽に揺られ ガタンゴトン
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きみはいま しあわせかい? 九年と ひと月まえに もらいうけたきみ
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憧れの 国語教師が 読んでいた サラダ記念日 いそいそと買う
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