ゆきひめ
22
20
投稿数
130

日常で帰りたくなる場所。
よろしくお願いします。

暑さの 波が去っていけよと 蛇口から いっぱいの水で 顔を洗う
12
風鈴の 絵葉書が遠方より きて体を 吹き抜ける風 君がくれた
8
夏の終わり せめてもの夢 みてみたくて 本屋をめぐり 新しい本買う
8
夜も更けて ネット検索 話題の本 秋に向けて ひた走る我
9
あの頃に 握りしめてた ロザリオは 白檀の香り 君からもらった
5
目覚めると 足の重みに うち猫の 寛げるから よしとしようね
7
立秋の 夕暮れの 自転車 飛びくるトンボも 追い越して
8
この季節 仏壇にそなえた 缶ビール 一瞬にして きえていくよ
12
熱帯夜に 泳ぐ熱帯魚 パステルを あそばせては 指の粉おとす
8
化粧水の あとのクリーム ヘチマ瓶 夏は女子は 美容いそがしい
4
ほっそりと 顔がなったと 友の言う なんでといわれ 滝の汗かなと
6
薔薇の惑星 まだそんなもの 描いてみる 浮かぶ頭 我の七不思議
6
若い頃 金子みすゞを 読んでいた はや自分は 五十路となった
6
窓に あたった夜の 蝉に 切なくなる 人生の終わり
4
土用でも うなぎじゃなく トンカツを 身になり精が つけばみなおなじ
11
ややこしい 温度調整 酷暑にて 飲めども飲めども 全部汗になる
8
寝苦しい 夏の夜の 携帯 目覚めた同時 発光体になる
4
普段より 優しくなるには 疲れすぎている 氷水を一気に 飲み干している
6
冷たいもの 底なし沼のごと 胃の中へ コーヒーコーヒー 何杯飲むの
5
酷暑にて 財布を失くし どん底に 急転直下 ふとしてだてきた
3
大丈夫と 思い歩いていたら いつのまにか 熱中症 すごい地球だな
8
ちいさな 小瓶の中の 宇宙に 浮かんだ花の 舟ハーバリウム
6
宵の月 しずかに息づく 月見草 父の優しさ 私を見ている
11
梅雨明けて じりじりと夏 毎日 被る帽子 選ぶも楽し
6
早朝の 蝉時雨より はやく目覚める ねこの食欲 すごいねと笑う
6
もらいうけた 一日目の夜 カーテンのうしろ 二日目には だっこされたよ
8
むしむしの 梅雨も終わるか 体温 下がるいろどりの 抹茶パフェ
6
雨上がりの 空に向かいて 微笑む ややこしいこと 考えないで 
8
百均の ずらっとならぶ 夏糸の ポップな彩り とってはもどす
6
友に書く はがきをひろげ カラーペン シールもござる 楽しい夕べ
9