Utakata
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平蓮世
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1
2
「あの件」と一行のみのメールには余白に語るにべもなし 恋
8
初孫を抱けばミルクの匂ひして「あ」と「ぶ」でかぞふ雛人形ゐ
14
トレンドに「戦争とめて来る」とあり卵の殻を
忙
(
せは
)
しく割りぬ
13
抱かるる稚児の指さす若葉へと春はたをやに森ひらけゆく
12
初節句よみつ
軍
(
いくさ
)
を
却
(
しりぞ
)
けし桃の力に君を護らむ
15
身熱
(
みのねつ
)
す
児
(
こ
)
を乗せ急げば看板の問ひに惑ひて右左へと
11
泥濁る溝に
小蝦
(
ざりがに
)
釣りし日は舗道となりて靴音の
下
(
もと
)
16
遮断機の音の
僻
(
ひが
)
むるつかの間に
辛夷
(
こぶし
)
は銀の産毛ふふめり [題詠 辛]
9
明治には身思ふ声を繋ぎしか音の遺産の壱号電話 [題詠 電話]
9
手水舎
(
てみずや
)
に澄みて流るる一片のわづらひ 共に目は見ぬままに
10
前髪に予報に
違
(
たが
)
ふる雪
触
(
さや
)
ぐ 凍つる美濃路の濁り酒かな
13
席を去る人の
背
(
せな
)
にし履歴とは
誰
(
たれ
)
かと共に在りし日ならむ
14
あどけなき
貌
(
かほ
)
を見せつつ
足下
(
あしもと
)
はわがものとせし悪茄子かな
9
落書きの竹の
生命
(
いのち
)
を削りしがともに枯れゆく傷深くして
12
弾かれるやうに車両を抜け出せば肺の奥より息吹返れり
14
まどんなと呼ばれし蜜柑いくかして萎むを見れば萬の元に
12
歯に脆きポン菓子の板 零るれば 多分を鳩の糧に
頒
(
わか
)
てり
12
味もなき白湯をすすりて酸ひ甘ひわが身の内の塩梅を知る
21
フレームにわがものとせし化石には一千万と我の
二年
(
ふたとせ
)
12
電話置き空のけはひを伺へば凍つる奥羽の
雪解
(
ゆきげ
)
は遠く
14
アムール・ド・ショコラの熱ゆ這ひ出でて身に冴ゆる気や 冬の望月
10
玻璃
(
はり
)
かこむ鉛はその美に沿ひてありおのが重さを知らぬがごとく
11
解けきらぬ霜を踏みゆき貼り紙の冬物在庫一掃セール
10
電話口怒鳴られてゐるあひだにも思考は既に特売の棚
10
銀行の辻に人波たうたうと 資本の熱の
循
(
めぐ
)
りは止まず
10
値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
14
円高とニュースは告げる夕餉には安くなりたるものは並ばず
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