ごきのこ
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令和七年師走からはじめました。

時間外を 誇る研修医 見つめつつ 黙して語らず 二百時間の影
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大晦日 正月の夜も 病院で 働き方改革 知らぬ世代に皺寄せ
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永久に続く 戦いを選びし 少年の 決意抱きて 歩み続けよ
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ひたむきな 少年のころの 私に まだまだ答えを 出せていないよ
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宙ばかり 見続けていた 少年の 青きひとみを もう一度ください
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ひたむきに 空ばかり見し 少年の 瞳の奥には 何がありけむ
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きし道に たのしきことは とぼしくて のこる行路は みじかからまし
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夢やぶれ 都落ちせし あのころは なにも持たぬゆえ 自由でありき
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往ぬ時は ひとりがよいな 人知れず 風にさらされ 土とならまし
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おまえたち 私のからだ きにするな 収入補償保険 ちゃんと入ってる
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こんなにも 帰りたくなき 家なのに 三十五年ローン 背中に重し
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この畳 汗と血と涙 しみこみて 狼どもの 古巣となれり
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道場の 畳の上で 静座して 目蓋の裏に 走馬灯の如く
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道場の 上座に座り 思い出す 宇宙を求めし 青い時代を
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なにもかも すててしまえば 楽ならん この肩の荷を ぶちまけたし
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必ずや 果つるものとは 知りつつも 夢にすがりて 生くるほかなき
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メスをもて 幾千を切りし あの日々は 阿修羅のごとく 振り乱しおり
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千年の クスノキのもと 子守唄 星の降る夜に 永久に眠りたし
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ならなくに 感情といふ ものぞあり これなかりせば らくならましを
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浮気する 人の気持ちは わからぬな 妻一人さえ もてあますのに
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結婚は 最大の失敗 といいつつ なぜわがかせぎ つかいつくすよ
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家向かう 重たき腰を ひっぱたき 帰らぬ理由 仕事に求む
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神棚に 飾って拝むは やめとくれ われはまだまだ お陀仏でなし
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院長室 無数に並ぶ 頭蓋骨 この手が切りし 頭のモデル
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医者となり 年末正月 当直で 家にありしは 二十四の冬まで
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忘年会 準備にいそしむ 若人と 収支を睨む 事務長に挟まる
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院長が 三人寄らば ボーナスを 払える払えぬ 赤黒ばなし
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家内では いつもつけてる 白仮面 たまに忘れて 喧嘩勃発
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世の中の 値上げブーム うらはらに 病院界隈 八割赤字
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院長に なってはみたが はてしなく どこまでいっても 中間管理職
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