九梨詩    フォロー 0 フォロワー 3 投稿数 44

好き「だった」、タイマーストップ。完走の感想なんて無いよ、泣くだけ 

セックスをしないと出られない部屋を出なきゃいけないとは思わない 

ガンダムや龍や戦車で帰りゆく先祖は笑う盆は過ぎゆく 

ベランダに惚れてぽろっと落ち合いてトマトの蕾の恋実る夏 

三人用ソファの座面は二分割 ひとりわたしが寝転ぶ零時 

いつだって何かを誰かに恥じているきっと無人島でも歌えない 

優しくていいパパになるよ。分かるもの、分かっちゃうもの、反吐が出るほど 

あの時の姿と声と歳のまませめて私の世界だけでは 

不変など不可能。いいの。不可逆な過去は不朽で、不可侵。不思議ね。 

くすんでる、そう表現する他にない狭間の声に恋をしていた 

西日差す網戸のない側手招いて雨上がったね見れてよかったね 

メルカリできれいなビーズ眺めては生まれもしないピアスを想う 

正直がすぎても焼けるだけだからSPF50+で生きてけ 

サクサクの天ぷら目指し飛び立って揚げ玉にもなれないで垂れてる 

描いた絵を褒められたことない人は丸くまじめに生きてけるのよ 

レモンはさ、いいよね。ギロチン落とされた首の断面すら映えそうで 

記憶とはまばたく裏のプリズムに浮かぶ写真展。だから信じない 

餌がない針に食いつく盲目のダツの尊厳とは何なりや 

逃げ足がはやくて全身銀色のぼくが死んだら強くなってね 

箸よりも重いものとか持ったことないです、生きるの脚が痛いです 

選べとか可能性がと言われても腕のリーチの有利不利はある 

ひと目見て決めたあなたを信じろと街にヒールがかつんと鳴れり 

教室の夢、こどもの恋、顔ももうおぼろな無二の悪友のきみ 

憧れて高くなりすぎてゆく愛を越えられなかった者から狂う 

花びらが踊っているよ下ばかり見て生きるなら充分よねと 

うららかな春の朝日の祝福を致死量浴びた死体が目覚める 

美しい脳と翼がビル街と見紛うほどの楽園に墜つ 

ゆめ、きぼう、みらい、きらきらたくさんで紡がれた輪が首を待ってる 

脱毛をしよう夏服見に行こうそれで前見て歩けるならば 

お互いに気遣いあって大皿に出汁巻きひと切れのみすぼらしさ