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十五歳八ヶ月で旅立った愛犬を想って詠んだ歌から始めました。
少しずつ季節の歌なども詠んでいこうと思います。

ひと月の 間に山は 濃緑(のうりょく)に 草花たちも 吾(われ)待ちたりて
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お向かいの 白紫陽花(しろあじさい)や 咲き満ちて 綺麗ですねと 声かけそびれ
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しとど降る 額紫陽花(ガクアジサイ)の 輪が咲いて 亡母(はは)の思い出 ふとよみがえる
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見つかりし 仔犬の頃の あのこの写真 その目に映る 母を探せり
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うちの愛犬(こ)と 同じ霊園(ところ)で お空に帰る あの日の陽かり まぶたに浮かぶ
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親戚の キジトラのこが 旅立ちぬ いつか会えると 願いもむなしく
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真夏日や 仕事を地下に 切り替えて 去年の愛犬(きみ)を 背中に感じ
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黄昏(たそがれ)に 浮かびて咲ける カルミアは 金平糖の 蕾もありて
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出張の 帰りに現る 富士の山 カメラで撮れぬ 夕焼けの色
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先代犬(まえのこ)の 生まれた日から 三十年 走る姿が 目に冴えざえと
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間引きたる みかんの枝の 花つぼみ 香り惜しみて 写真に供え
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亡き母の そばにおりたる 白い愛犬(こ)は カーネーションに 仮装したるか
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露天風呂 湯面(ゆのおも)映る 新緑と 抜けたる空に 異次元見たり
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ミツバチが 羽を振るいて 蜜集め 次のみかんも たわわの予感
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よく見れば 蕾わずかに 残りおる 花の香りも 間に合いたるや
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帰宅せば みかんの花は ほぼ散りて 気持ちはまるで 浦島太郎
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長(なが)の旅 季節を超えて 帰り行く 家(うち)のみかんは 咲いているやも
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姿なく 「ヒーヒーヒー」と 聞こえおる 野鳥(とり)の名前ぞ ついとわからず
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集(つど)い来る 野鳥の名前 検索し やっと覚えど 旅は終わりぬ
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湖を 歩き巡りて 写真撮る そこに映らぬ 愛犬(あのこ)を重ね
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本当(ほんと)なら 生きていれば・・・を 飲み込んで 十六歳の 日を祝うなり
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愛犬(きみ)が去り 初めて迎える 誕生日 いつものように ケーキを買いて
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大雨が 嘘のように 晴れ渡る キミも空(そこ)から よく見えるはず
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雨予報 昨日の桜も 終わりなれ 季節は移りて 吾(われ)を追い越し
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新緑と 常緑樹との つぎはぎに 薄桃色(うすももいろ)の 桜がありて
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標高の 高き湖(みずうみ) 桜咲く 過ぎたる春を 取り戻し旅
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旅先の 真黒(まくろ)の空に 二日月(ふつかづき) 陰(かげ)なる球形(すがた) おどろに浮かび
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「ペット可の テラスの席が 空(あ)いている」 ついつい思う 想いをはせる
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ガラス越し 踊る新緑(しんりょく) 眺めつつ まどろむ寝湯を しばし味わい
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中央道 流(なが)る新緑(しんりょく) 藤の花 心の曇り 吹き飛ばし行く
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