Utakata
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大津芭貴
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@ohtsubaki.bsky.social
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雨音は 世の雑音を かき消すや 吾の雑念も 消してはくれぬか
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春雨が 潤す蕾に 宿るのは 生命の息吹 春を告げる
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散歩路の ありふれている 用水路 しばらくすれば 桜の絨毯
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菜種梅雨 一雨ごとに あたたかく なると思えば うれしかりこそ
9
まだ咲かぬ 桜の蕾も 昨日より 膨らむらむや 春の訪れ
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木に実る 八朔をとる 吾を見て 鳥は言いたげ 「おまえはいいのか!」
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週末の 予報が雨と 聞くなれば 花粉散らぬと 安堵する吾
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春風と 花と線香 缶ビール 供えたエビスに
亡父
(
ちち
)
も笑顔か
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水際の つがいでついばむ 水鳥を 羨ましく見る 吾は独りで
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また我の 出番が来たかと 嬉しそうな 上着羽織って 散歩に出かける
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上着だけ 置き去りにされ 窓越しに 散歩の吾を 恨んでいるよう
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珈琲を 冷たく飲みたい この陽気 アイスの淹れ方 忘れて検索
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来週に また来ると云い 墓掃除 春分間近の 風が心地いい
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春風の ジャガイモ畑で
雑草
(
くさ
)
を刈る 芋のためよと
雑草
(
くさ
)
に詫びつつ
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春の朝 散歩の出で立ち 決めかねる 着れば暑くて 薄着で寒くて
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雨上がり 澄んだ空気と 貝寄せか 桜のほころび 嗚呼待ち遠しい
9
窓の外 冷たい雨音 春時雨 一雨ごとに 蕾ふくらせ
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珈琲の
器具
(
ドリッパー
)
をかえたら 味かわり お湯の注ぎを 試行錯誤す
6
土手沿いの 園外保育の 稚児たちは カルガモのごとく 行列行進
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花粉症 呑めば悪化は わかってる でも止められず
週二の焼酎
(
うめいりおゆわり
)
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ヤクルトの 銀紙綺麗に とれぬ日が 三日続けば 悪い予感よ
8
早咲きの 桜は雪を 耐え凌ぎ それに倣って 吾も生きるや
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雇われを 解いて三年 過ぎてなお 未だ見る
悪夢
(
ゆめ
)
クレーム対応
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啓蟄を 過ぎても積もる 雪のように 空気読めない 吾も自戒す
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早咲きの 心賑わす 桜の木 明日の雨風 耐えよ凌げよ
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さよならと わかると急に いとおしい チェルシーじゃないよ 君のことだよ
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雨がやみ 風は冷たく 寒いけど 花粉散らねば 散歩日和よ
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啓蟄と いえども寒し 雨も降り 吾が虫なら 未だ閉じこむ
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幼き日 従姉妹にもらった 思い出と 甘酸っぱさと 溶け行くチェルシー
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午後からは 雨と予報が 出てるから 早めの散歩で チェルシー探し!
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