Utakata
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きほんのキ
前世はうたのわにいました
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来ぬ人を待ちて夜更くる我が宿に軒打つ雨の音のみぞする
24
朝の街ぼくの足音だけがする 誰もいないと広すぎる空
30
帰るたび酒を飲むたび眠るたび隣にきみがいればと思う
37
枕辺
(
まくらべ
)
に君の記憶を置く夜は
暁
(
あかつき
)
遠く遙か彼方に
27
同じ街同じ時間を生きながらふたつの影はもう並ばない
31
きみの香にかつての午後を呼ばれつつ振り向く先はいつも人波
23
仄暗
(
ほのくら
)
いソファにひとり目覚めれば昨夜の我を知らぬ朝かな
33
朝風に雀ふたつが道のうえ跳ねては鳴いて花陰へ消ゆ
27
愛すれば縛りたいほど近くとも
解
(
ほど
)
けたあとに残るものこそ
25
飲み込んだ罪は魂を蝕み 赦しを乞えぬぼくを迎える
18
新月を超えてほどける月明かり遠き君より髪だけが見ゆ
26
定時から真っ直ぐ帰るその
理由
(
わけ
)
は酒でも君でもあるような夜
27
徒然に書を
繰
(
く
)
りつつも雨を聴く晴るるを知らぬ空と心と
20
朝風に
未
(
ま
)
だ蝉遠く聞こえつつひとつの椀を君と
啜
(
すす
)
りぬ
20
午後三時 甘さを残す唇の白さを知らず
笑
(
え
)
む君に落つ
13
明け方の空に
解
(
ほど
)
ける雲の背を追いかける夏 見つめるわたし
18
風鈴の音に振り向く君の頬名前飲み込む遠ざかる夏
15
右斜め前のあなたが
燥
(
はし
)
ゃぐ声聞こえないふり小さなプライド
16
好きなだけ私に
縋
(
すが
)
って泣けばいいどうせ最後は灰になるから
18
期待されなければ失望もないから路傍の石の苔の如きに
14
家賃8万円のワンルーム ベッドがひとつ わたしがひとつ
16
「世も末」と嘆くぼくらは
終夜
(
よもすがら
)
明くる朝日を夢見て眠る
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