Utakata
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いれば冷房の罪かるくなる温度を上げた部屋には独り
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寝苦しい街の夜を裂く鳥の声遅れた夏のホトトギス飛ぶ
13
ネイティブに成れずに去った熊本のなまり懐かし地震のニュース
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四方から迫る空気の軋む音大地は震え濁る日常
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スマホから地震速報伝えられ身構えつつも心は揺れる
4
光速が道路でたむろし満ちてゆく景色は潜る青空の底
9
幽霊画みつめ続けて気が付けば腕にサワサワ灰色の蜘蛛
10
鶸色がどんな色かと思案して黄色のプリン鮮やかになる
8
蛇口から猛獣くらい温い水なだめるように冷房の鳴る
9
銀色の宇宙から来たオーパーツ?お店の棚でポテトの遭遇
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道端にあの世の入り口開けている蝉の死骸の空っぽの腹
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空間を小分けにしては街が成る小さな陰の交わらぬ夏
10
蝉の羽化宝のように持ち帰る 子の手のひらで命が瞑る
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蝉たちはシャウトの連続ロックだぜ君はロックを聞かないけれど
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蝉がまだ寝ぼけた朝にネット揺れアルゼンチンのサポーター沸く
6
青い首大地へボトリ切り落とす紫陽花をいま雑草とする
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若くしてトイレで縊死し漫画家の酷暑に溶けるドロップみたいな
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LEDの白にホッとするゴッホの筆致が溢れ出す午後
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室外機の裏の影は 影という言葉を裏切る灼熱
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窓から盛夏の産声蝉の声 微風は母のおはようの声
10
蝉の初鳴きが胸を締め付ける 郷愁ではなく夏への覚悟
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マグロマグロと寿司踊る 魚で育った舌が知るイリコの旨さ
10
カササギは 宇宙へ出張ランデブー 白黒の星 天に光れ
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暴走の夏が一段ギアを上げ 閃光の日々に振り落とされ
8
数秒のサイレンで終わった交通違反が夢に忍び入る
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この部屋の蜘蛛は髪の先ほど小さくて 今日も空中ブランコ
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弁当のプラスチックの空っぽが居座る 色気なく転がって
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となりのアパートを立て替えて 工事の音に変わったスズメの声
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外国の歌詞の感覚で知らぬ国の名を呼ぶサッカーの試合
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応援のリズムで踊るプロ野球 我も貧乏ゆすりでダンス
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