Utakata
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漂葉瑞季
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閑寂の空き家に『売地』の
幟旗
(
のぼりばた
)
風なき朝にきいきいと鳴く
13
五十音から選ばれし
三十一
(
みそひと
)
が描く色彩 無限の
画布
(
キャンバス
)
12
見えなさに色艶やかさ見えしにて シャツの
釦
(
ボタン
)
をすべて留めたる
9
何事も極めたるれば武器となり我が身を助く刀なるやも
15
水道管工事の音に思ひ知る 生きることとは騒がしきこと
14
忘れたくないことばかりこぼれ落つ 書きて記憶の
楔
(
くさび
)
打ちたり
13
喜怒哀楽 四本足の椅子ならば二本で立つ人どれを捨てたか
9
ただ在りて重ねし過去が人生の轍となりて今を支えむ
15
まだ早い 裏にしたれば もう遅い 成りて弱るは 我が心駒
7
朝起きて手癖でつけた
冷房
(
エアコン
)
に身を丸くする秋のはじまり
16
代弁者になれないぼくは表現者 ひとりよがりのゴミ箱のうた
5
僕のいうアイラブユーは月が綺麗じゃなくて君がいちばんきれい
3
家族とは重しかまたは礎か世の波荒くば碇なるやも
5
問題を解き捨てたあとの空白に新たな問いを無理矢理はめる
3
僕に聞くでもなく育児本を読むでもなくまずは君の子に聞こう
3
暑すぎて
夏日
(
なつび
)
憎らし しろくまと サクレ欲すてふ あとガリガリ君(百人一首・二番に寄せて)
5
「我といふ人の心はたゝひとり」君もさあらば共にありなむ(谷崎潤一郎氏の歌に寄せて)
6
ありがとう 酷暑をともに闘ったTシャツの色あせに気づいて
18
入眠にボレロがよいといったのはだれだ宇宙が爆ぜとびおきた
10
部屋干しのにおいがすごくしぶとくて少し羨ましいとか思う
4
カッコいいことをしようよ短歌とかシブくていいね えっと「あきのた」
5
将来の夢を聞かないでください 今日のタスクも見えてないのに
7
遠すぎることはないけど近すぎることもない距離 手は届かない
12
夢は夢のままにしておくすこしだけ小さな歩幅でゆっくり歩く
15
わたしにも名札をください大きくも小さくもない普通のそれを
7
あの時の「友達だよね?」本当の意味に気付いた五年後の今日
10
現代の自給自足は農業をすることでなく金を追うこと
3
風船の空気を抜いて丁度よく
他人
(
ひと
)
の目線で漂うように
5
五十音 私の表は少しだけ足りないらしいが話せてはいる
6
僕だけが服を着たまま泳いでる日も暮れたのにまだ泳いでる
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