Utakata
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沙之
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巻き上がる髪鼻先をかすめては いつかの母の空気が香る
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祖母語る 思い出遠く 霞ける 百も並んだ 湯呑みの果てに
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洗われた猫の怒りにゴマを擦り 多忙を極め今日休みます
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花を愛で人を尊む心まだ思い出せるか思い出せるか
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体温と湯船の境が無いもので 溶けて流れてやがて大海
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さんかくの 底の方で組む さんかくの 真ん中ぐらいの穴からの世界
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バランスをとりつつ生きる難しさ またアイブロウ握りて嘆く
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竹の子が寒いと泣くがこちらとしては着込みすぎだと小さくもめる
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街灯の下獏にそっと宥められ 泣いてた裸足の人の見た夢
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上辺だけ善人の面を装って 白々しいね君も私も
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ここでなら 息ができます 真夜中の 布団の上なら 夜よ明けるな
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ゆるゆると鴨を引き連れ花筏 西の入江を染めに、と笑う
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空腹のニャアの一声促され 絶望の淵は今日も閑散
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高砂の君は覚えてなくていい 桜の制服 約束の窓辺
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「オスカーに、グラミー、赤坂迎賓館!」しわくちゃレッドカーペットの夢
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四つ脚の 獣に戻せ ただ生きて 死ぬる為だけに 我は在りたし
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ひとりでは 黄昏の路 歩けない ねえ、もう良いかい 良いと言ってよ
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「偉いよ」と誰かを褒めるフリをして いつかの自分を慰めている
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春うらら日向に伸びる猫を撫ぜ和毛にかおるほこり吸い込む
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何を釣る黒い尾の先窓べりで猫の瞳の映すは銀河
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