渡 弘道
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何見ても貴女が見える十二月氷雨静かに時を流して
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追伸に隠しきれない未練かな海外転勤おめでとうございます
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長雨や一生瓶の出番かな長屋に一人長年一人
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銀匙の鈍い光沢ダージリン浅い笑顔にママの同席
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月満ちて君の片隅我入る浅き夢かなかぐや姫
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貞子さん振られる予感秋の雲コーヒー二つゆっくり冷める
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秋深し蔦のバス停時刻表旧尋常小学校前
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秋風や昔々の悲恋かなこの赤この黃散る一話ずつ
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渋柿や吊るすその手も皺の入り限界集落秋の編
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ナポレオングラスに招く氷かな明かりを消せば冴えるVSOP
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長袖のボタン解れて秋の入りテント畳んでアルバム綴る
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バイカル湖別れのくの字雁高く下向くナターシャ上向く私
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攻めに攻め興味持たれず撃沈と新たな女新たな笑い
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消しゴムや愚作必殺ん十年力作しかと理臭くとなり
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思秋期や落ち歯入れ歯になりにけり悟り開けず人生閉じる
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紅褪せて葉織脱がせば樹袢無し去り行く君に凩踊る
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コロナ禍や吹けば飛ぶよな処方箋賭けた命を笑わば笑え
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鏡餅大筆走り走りけり垂れる一滴広がる波紋
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月冴えて煩悩一つボーーーンボーーーンノーボーーーンノー
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最終美乱世に響く鐘の音微かな余韻新世界へと
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蕎麦喰えば歌が鳴る也大晦日紅と白との仁義なき戦い
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古館柱時計が永遠刻むワルツの調べ床にありけり
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見上げれば白い恋人顔撫でるその冷たさにその優しさに
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年賀状三枚減って筆下ろす褪せた革の住所録
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サンプラザ一泊20 0トイレ付こんな街にもメリークリスマス
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下駄の音振れ合う袖に胸の音今宵の膳は酒控え目に
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クリスマス物寂しげな旋律に静かな夜空静かな光
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早雪や秋歌慌てて書の中今更見ても全然明かん
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枯桔梗裏が表に本能寺光秀参り信長参る
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車椅子窓越しの海余生かな夕暮れに鳶一羽飛び発つ
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