Utakata
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昆布子
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空白に字を当てはめてくりぬいて色がついてくような毎日
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父の歌声は宇宙の片隅でたゆたうシーラカンスのいびき
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人生の残り時間に気づかぬか気づかないふりして生きる人
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やめる理由ないのが理由で続けてるSNSは現を食んで
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もう暮れていいよ夏日の夕方は君を待つには少し長くて
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天国の番号札は順番が前後するのでご注意ください
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引っ越して未だ馴染めぬ商店街独り者には賑やかすぎて
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太陽の気配はないが陽だまりが香る寂れたコインランドリ
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綻びは秒針ほどの音立てて果てる時待つ時限爆弾
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この中でわたしの命の短さを知るものだけが投げよくちづけ
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メロンの実二分の一の船に乗り旅してみたい一人どこへも
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言葉とは孤独にならぬ術のこと自分以外の人にも同じに
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終わらない夏の絵日記汗かいた瓶コカ・コーラ透かし見る夢
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疲れても見知らぬハート知らぬ間に届き心にぬくもり灯す
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君のその口髭にのるご機嫌な泡のビールになりたかった日
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触れたことすらない皮膚に噛み跡をつける想像ばかりしている
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いただきます食卓の上にたどり着く消えた命の数をかぞえる
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大戸屋で五穀米より白米を選ぶところが好きと思った
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出る幕はないと甘んじ噤んでた口を開けよ上げろよ声を
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誰からも嫌われないということは誰にも好かれないということ
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寝たらまた朝は来るから逃げたくてたまらぬ夜をさらに更かして
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過ぎし日の体育ぶりに披露するラジオ体操ダンスのように
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可食部はわたしの方があの子よりあるからだから私にしてよ
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もうまるで怒ってないよ昨晩の私はきっとお腹空いてた
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おとといのカレーの匂いに蓋をして僕の街にも月曜が来る
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名前すら知らねど耳に残る音 みそひともじのあなたうたかた
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チョコ溶けるわからなくなるなぜ私あなたでないとだめだったのか
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消去法きみは候補に漏れました左に光る薬指の輪
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ニ年ぶり電話の声と笑い合い 気づけば味の出すぎた麦茶
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窮屈でパズルみたいだ断面がかしこまってる鯖水煮缶
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さらば夏 湯船の縁に並んでるサンダル履いてるみたいな日焼け
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