Utakata
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石乃仁和
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2024年7月27日から始めました。
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冬が秋を殺し這い出た新芽なら紅葉の色は血を表した
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星に手を伸ばしてみても届かない大人になればと信じていたが
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秋ひとり山辺の底で飯を食う反芻するのは昨日見た夢
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夕闇が落ちた小川に鷺が飛ぶ跳ねた雫が波紋をつくる
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秋の暮れ孤独のトンボが手の甲に止まり祖父かと思ってみたり
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畦道に坐る野良猫夕焼けに染まる穂波に身体を揺らす
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何千の星を見上げて耳すます母の懐かしい子守唄かな
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弟が「喧嘩をしてはいけないよ」そう言って世界地図を指した
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我が孫よ波から逃げてしかしその波の流れの終わりを探す
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あの山の向こうに秋は待っている実りの風が頰を撫でゆく
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駅舎には待ち人なしと知りながら故郷の風に包まれし夜
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生きますか 諦めますか 行きますか 迷いの中で道を探して
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夕焼けに染まる風には鳥の影過ぎゆく日々の記憶を運ぶ
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夕立が過ぎた空には虹かかり地上に残るは夏の匂いよ
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庭の木の枯れ葉が落ちる音を聞き祖父の足音かと思う盆
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川の底海の底へと流れゆく誰も知らない静けさの中
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何色の花を咲かせる芽だろうか 夏の日差しに期待を込めて
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ただいまと言っても廊下に響くだけ そっか貴方はもう過去の人
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青い夏 早く貴方に会いたくて 集合時間の40分前
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さらば君 この特急は 山を越え 海を貫き 地平に消える
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埋め尽くす君の記憶は心にも、風に解けた泡の中にも
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カーテンを閉ざした部屋に鳴いている 空を知らない籠の文鳥
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祖父よ 本当に地球は青いのか 見下ろせるだろう、天の上から
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ひび割れたコンクリートに咲く花を綺麗だねって君は笑った
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