Utakata
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武骨斎
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十八歳
目を瞑り 歩きて進む 春の浜 永劫の音 寄せる足首
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夏浜に 小麦の軀伸ばしたる 牝鹿のような 濡れ髪の君
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しなやかな 薄暮の葦原立つ伽藍 黒き肋骨 想うかの国
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一目見た白磁の汝の曲線に どくり沸き立つ 冷えた我が内
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畳より 仰ぐ風鈴 知らぬ振り 汗ばむ肢体 歯を立てる汝
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レモンエロウ 冷たく黙る 籠の内 遠き異国の 娘もぐかな
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草いきれ 濡れ髪光る 少年の うなじに匂う 青狼の香
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残照の 沖より吹かん涼風に 友らと歩きて 皆独り知る
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花果は落ち 水底溜まり鮮やかに 甘く腐りぬ 我が骸かな
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腹底の 昏く揺れたる深みにて 冴え渡る青 心の野太刀
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黒黒と 夜嵐の中朽ちて坐す 武骨なりけり 我が羅生門
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どろどろの 熟れた真夏を瓶に詰め 幽かな甘さ 冬に舐め呑む
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