龍淵透
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りゅうふち・とお
不思議なものが好き

いざ進め!緑の鳥の名のもとにポーン勇ましコーレ・システム
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霪(ながあめ)よどうか続けと暗雲に問うのは誰か今日の可惜夜
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腕時計調節工に立候補したシャープペン職に殉ぜり
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たおやかな探針(プローブ)ぴんと聳やかし無人衛星舞い降り来たる
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墜星(ついせい)や褪せ紅の尾は波間裂きしどと濡らすも夜なほ暗し
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夜長しランタン代わりの端末でタイム・ラインの不寝番する
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天高くプロミネンスの爆炸が宇宙の磁場をゴウと吹かせり
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夕焼けとともにすべてが消えていた 唯抱きしめておけばよかった
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銀河には星の言語が三十一つ 彗星にでも習ってみたし
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高枕しじまに来たりて笛を吹く夢魔のごとかな暴走バイク
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ボイジャーはいつか星座の都にてピポパ陛下に拝謁をする
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月までを十年(ととせ)歩かば霄壌の円かな青に落下傘散る
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祖母からの小包(つつみ)ほどけば昔日やタッパー入りの赤飯と梨
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午後三時しずかに夢は戸を叩くドアスコープが虹を結んだ
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ミニじゃがの皮をむくたび我が爪は寸断されり銘・貝印
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夏が解けトク々々々々と音立てて分水嶺(ウォーターシェッド)すべり降りゆく
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悪罵でなく空や夢路や水底を思うが為に言葉を得たり
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エーアイに詩情会話を求めおり無機なる君は何を映さん
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我が月よ星体(からだ)に寄りてこの海を飲み乾すならば名夜なるらむ
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口下手でからまわりする言葉狩り(ことばかり) 言語の生る木いずこにあらむ
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漸漸と夜は強さを増すだらう夏の真裏にたどりつくまで
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「秋空やどうして青く遠いのか」「いつか宇宙に成りかわるため」
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踏み入れば三三五五に散って行くばったの羽音 精霊(しょうりょう)が舞う
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窓際は夜あるかぎりの安寧で誰も消えない言い聞かせてる
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薄まったアイスオーレや切なさに真水の層だけじゅっと吸い取る
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良い朝の良い従犯(じうはん)となりませう怪しきリトアニア産のシリアル
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眠れないではなく眠らないゆえにひだるい胸よ じき朝餉どき
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怪物がよみがえる日を待ち侘びてかぼちゃのレシピ調べてみたり
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あかつきやみに居残りの星つかまえて寝床温めもうひとたびを
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淋しさが涼風(すずかぜ)に乗りひややかに胸を撫で去る秋の始まり
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