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炒飯と半ライス

俺の言う美人と思うタレントが キミと似てなくちょっと不機嫌
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日曜日キミが帰った夕方に ひとり寝転ぶ寝床の香り
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親戚の葬儀で泊まる安ホテル ツンツルテンのローブに笑う
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休みの日いつも行ってた地下街の 輸入雑貨の店に立ち寄る
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受付で診察券を探してる 見覚えのある初老の男
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なんとなくふらり入ったコンビニに 見覚えのある男がひとり
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いつきても店は開いてて席もある そんな大人に俺はなりたい
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より好みするのは下品と俺は言う えり好みならギリギリセーフ
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知り合いに連れて来られた地下のBAR 言葉のカギが変えられていた
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下校時にふたりの影でキスすると キミとの距離は離れてしまう
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スタッフの前でギレンをマネで指示 上司に呼ばれコツを教える
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6番が敬遠をされ満塁に この手の場面敬遠したい
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手作りの弁当の仕切り銀紙で 夢に描いたヤツとはちがう
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ふたりして八を出さずに止めている誰だ誰だと進まぬふたり
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誰もみなマイナス面を整えて 自分らしさもなくしてしまう
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病院の飯が意外と美味しくて 退院するのが名残惜しい
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ベランダの笹に短冊吊るす子の 小さな指と小さな願い
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女装して下着をつける順番の 緻密さを知り感心をする
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友達があなたの記録抜き去って 胃薬を飲むそばの味わい
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ビニールの袋は10円紙はタダ エコとはきっとそんなものです
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覚えてね名前教えてあげたけど どこの誰だか覚えていない
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夢の中わたしのもとにかけてくる ベッドが跳ねる羊がデカい
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俺帰るラブホはムリと言う俺に 意気地無しとか言わないでくれ
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別れたいうんわかったと言う俺を やっぱ変だよキミは呆れる
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夕暮れのこの坂ふたり歩いたね 坂下の店キミの面影
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好きだとかキミにいろいろ言ったけど 愛してるだけは言えなかった
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坂下の公衆電話で長ばなし 最終のバス上がる坂道
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立ち方が死んだ親父にそっくりと 親戚の奴等が口々に言う
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強面の上司の私服初めて見 着せられているGAPに笑う
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子供らとなんでも話す仲だけど 元嫁のことは何も聞かない
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