Utakata
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鹿野
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細々と詠んでいたものとか、新しいものとか
何物になるかと夢見た幼き日 ここに在るのは何者でもない我
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南へ行った彼を追いかけている 私どこまでいっても動けないわ
1
天国があるならきっと四月の朝だ そう言った人の記憶は彼方
2
あの子の心は定員オーバー 椅子さえ置けず夢を見る
2
熱愛だ 匂わせだのと
囂
(
かまびす
)
し 騒ぎたてるは 愚かし餓鬼共
3
漆黒はやめろと北から呼ぶ声よ 桜の国に生きる我聞く
2
ザリザリと砂を掻く音長々と そのまま顔を舐めてくれるな
4
猫がなく 犬も共鳴 蚊もぶんぶん 夏は未だ衰えず
5
日常を重ねて厚き指先に ぴりりと沁みる昨日の後悔
6
何年も境界を引けないまま夜はふける 憎悪と執着マーブル模様
5
戯れに呟きてもまだ応え無く 鳴かざりし鳥を 眺む夏の日
2
好きも嫌いも軽くなった世界で カメラ越しに振り撒かれる愛よ
5
ひとときの輝き見るたび 常削る 心を亡くし銭も無くし
2
影縮み長き夜が始まれど 隣の君は夏より彼方
2
青き日を過ごした君は冬の果て トロッコはもう壊れて久し
2
天秤を正しく使えど機能せず 友の面影ひとり追う秋
4
あの子の顔した天使が笑っている 私の信仰は350円で出来ていた
2
灰になれ 行き着く先は楽園か 憂鬱のまま
倦
(
う
)
みゆく日々よ
4
わたしたち同じところへゆけないわ 寄せて返すは言祝ぐ手紙
3
わたしだけデラタメのまま バカみたい 正しさなんかで灼かないで
4
潰えた夢に蓋をする 憧れだけじゃ飯は食えない
5
しかばねを積み重ねれど届かずに 蓮に埋もれた君を見る
1
七色に光る海に揺蕩えど あの頃合わせた目は余りにも遠い
1
最後だしあなたに内緒の話をするわ 秘密はすべてほどけて消えたの
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ねえあなた、引き出し開けては呼び掛ける ギイと錆び付く青き心よ
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約束よ 恋も願いも叶わぬならば貴方のぜんぶを渡してよ
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亡き春を数えて過ごす秋の夜 生まれ変わるにゃ ひとつ過ぎたり
3
東風吹かば 思い起こすよ君の名を 梅咲けれども春はもう亡き
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