Utakata
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欣坊
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フッサールサルトルバルトハイデガー背伸びと紫煙学生時代
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てふてふはちょうちょうなのよ隣席の女子が耳打ち男子はにかみ
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センチ歩幅を広げ秋風に頬を嬲らせ人間ドック
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「見て見て」と立て看誇る女生徒のジャージの臀部にもペンキ散る
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長距離が僕より速い藤色のポニーテールを掴まえたかった
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単三と単四電池間違えて一日二回ダイソー通う
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いつもより目蓋腫らした女生徒の居眠り見逃し土佐日記読む
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笑うたび鼻毛が5ミリこんにちは指摘できずに蛙化した日
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オードリー大原麗子岸恵子 白曼珠沙華の茎を切り取り
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五七五七七息を吐くように いや屁のように短歌湧き出る
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あの人も癌この人も癌恐れつつ今日も呑み会
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植えたことさえ忘れ果て堅き球根芽吹く長月の朝
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波の華ちぎれ波浪吠ゆる夜の不老不死より仰ぐオリオン
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久方の友等と酒を酌み交わし老顔包む秋の木洩れ日
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月影を浴びるあなたの面影をインストールするナイトミュージアム
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ふと気付く
T
シャツの肘が冷える朝「御座候」に戻る人波
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人生は棺桶までの暇潰し終の棲家の墓石磨く
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君早く忘れ去りたい無意識の夢野で君を抱きしめるため
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掘り出せぬタイムカプセル我が母校いつの間にやらイオンモールに
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残酷な若さを刻む卒アルの君の写真と訃報見比べ
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観覧車頂点迫る二人きりゴンドラ停めよ太陽の塔
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那智黒のような瞳の横にある黒子に気付く初めての
接吻
(
キス
)
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路地裏を駆ける少女の右膝のバンドエイドが僕を励ます
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窓枠に頬杖付いた横顔を見てないふりしていつも観ていた
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富良野ではもはやガイドも語らない 時に埋もれた「北の国から」
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人生の残り時間が夕映えに溶ける父母ヶ浜に佇む
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鏡見るたびに拡がる我が額 海食進む島々を想う
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祝詞読み四十年後妻逝けり 告げ来る
旧友
(
とも
)
の葉書目に沁む
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最初からひとり最期にもひとり結局ひとり 曼珠沙華咲く
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啄木の歌読む君の右耳のピアスが揺れる午後の教室
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