Utakata
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Ryuichi Sasaki
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静けさに起こされて寒さに目覚める 今日は母より先に窓開ける
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結婚するなら六月 曇った月がふたりを一生照らすから
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宿題がまだ終わらない自由帳 道徳のシールをはがして捨てる
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朝風をカサブランカと名付けたり 街角のカフェに赴いてみたり
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流星に願えば叶うというのなら 少しでも空に近づいていたい
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どこか期待していた私が悪いのだ ありがとおめでとまた会おう
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猫魔離宮を最終目的地に据えて 過去を忘れた恋をしようよ
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若き日の妻が被った麦わらを 息子に持たせ見送る駅舎
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部屋の隅 体育座りで書いた詩は こぼしたワインのシミのよう
2
床に落ちたアイマスクを拾ったら ごめんと呟き 枕元に置く
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出来たてのコーンスープ飲む冬の朝 少年はきっと少女になる
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夕方に起きた土曜でもいいの バター多めの食パンなら朝
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対向車の見えぬ橋で加速して 人生は賭けと勘違いしよう
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風呂上がり 雨粒は流したはずなのに なんで涙が出るのだろう
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春はあけぼの 冬は瑠璃色の海 枯れた流木に腰掛けてみる
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「かわいい」は割と本気で戦争だ 勝てば官軍 負けたくないわ
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I kill you with my cuteness. Never say new plan after the ending.
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口内の小さな傷が癒えてゆく 気づいた頃には失っているもの
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雪風が冷やした硬めのゆで卵 サラダの黄色はあなたの色よ
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ビネガーを混ぜる夢見て起きた朝 今日は花でも買いに行こうか
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膝にシャム猫 右手には赤ワイン 庭には二羽の鶏がいる
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街路樹も寝静まる頃 帰路につく 手つかずの弁当を冷蔵庫にしまう
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鉛筆に含まれた水分をかき集め あの人のもとへ届けに行きたい
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飲みかけの天然水を貯めるように 意外に周囲を思いやっていない
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赤青の美しき両翼を従えて 少女は空へ羽ばたいてゆく
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まどろみの中でしか書けぬ叙情詩を 湯船に溶かした一昨日の夜
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憧れるは現代美術 誰もが私をなんとなく理解してほしい
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ポロシャツに心臓の孤を描く 人を変えるより自分変える方がラク
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汗染みがすべてを覆うトレーナー すっかり九月も夏の季語です
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朝風の吹き込む家庭裁判所 昨夜の風は 昨夜の風だ
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