Utakata
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シングルファザー29。息子と娘の三人暮らし
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人となり時と出会いで移り行く 固まる頃に理想となるよう
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終戦日 歳を重ねて三十に 樹齢のようにしかと刻んで
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雷鳴に怯える子供抱き寄せて 撫でてたら寝たこんな日もあり
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白鷺が川辺に涼む夏休み 木陰に潜み水筒飲む子
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心根の半分ほどすら解らぬが 濡れた頬にも刺す茜色
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苦しみや悲痛に折れた経験も 他に伝えれば無駄ならぬかな
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蝉時雨寒く静かな冬を待つ 夏の生き方八日目の蝉
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小さな手 細い髪の毛 泣きぼくろ 護り続けて遂に八歳
17
帰宅道 送り火香る早お盆 行き先違えど続く白線
17
早お盆酒や肴で語らう日 風のあなたは羨ましけれ
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古本に残る記憶は生きていて 言葉以上に寄り添えたなら
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香りから記憶の彼方鮮明に 辿るはあの日 あなた あの場所
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バーベキュー焼くは子供の為のみで 酒さえあれば大人は勝手に
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習い事終えて帰りに寄るコンビニ 今日は特別アイスをふたつ
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幼少期タナトフォビアに怯えた夜 子らは知らずに楽しく生きて
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四十で子は二人とも成人に 十年後思ひ ひとり夜を過ぐ
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晴天の煌めく光満ち降りて 照らす大地に映える透明
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報われぬ日々を重ねた二十代 この先全て思ひ出にする
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天の川塞ぐ雲空知らぬ子は 無邪気に選ぶ竹のデザート
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ひとり親 子からの愛は独り占め 私の愛は苔のむすまで
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無音なく灯り途切れる事もない 安らげるのは夢の中だけ
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目が覚めて家事を終わらせ床に着く 鳥の囀り空は白藍
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苦しくて自ら閉じた心ごと 溶かし照らすは寄り添った君
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氷溶け結露纏うマグカップ 時間と染みる酸味と苦味
9
自らにこの世を去った弟へ 捧げよ煙 染み渡る肺
7
足の裏窓の冷たさ熱逃し 灯さぬ光揺蕩う時間
6
めくるたび心に染みるインクの香 未知なる恋を覗かせる紙
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中央線西にゆくほど空く座席 それでもぴったり座る美女なぜ
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雨の日に傘を刺しつつ覗き込む 期限付きだが私の宇宙
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返信が無いこと不意に確かめて 待つほど気付くこれが恋かな
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