古瀬葉月    フォロー 3 フォロワー 19 投稿数 103

入選した短歌などを掲載しています。普段はツイッターにいます。

‪ざっくばらんにばらばらになるわたしたち平和は黙殺することですか‬ 

知られるのこわい 知られないのこわい 半透明の家を探した 

真夜中の信号、自動販売機、わたし、働く路地を照らして 

遺伝子の乗りものならば僕たちはなんときれいな舟だったろう 

目をかたく瞑れば見える砂嵐、機械でないと証明できない 

もうずっと幸せ/不幸という時のか細い線の闇を生きてる 

終わらない映画のような過去みたい 神経質な雨音がして 

実物に会っておどろくあの人の名前に顔や声があること 

椅子などは概念ですし腰かけた途端に立ちどころに現れる 

感動のさなか震える心臓と皮膚、ひたすらに置き去りの思考 

shineとは死ねと読めるがほんとうに今年はそんな夏だったのだ 

なんでもないように振舞うきみの背の皮膚が覚えているアスファルト 

‪こころにもないことを言いざわざわと魔物が生まれてくるなら今だ‬ 

‪包丁のやいばに触れた冷たさにああまだわたしは人間ですね‬ 

輻輳する(わたしをここに(深部には( )うつろ)探ってみせよう)こころ 

光射すほうへ僕らは吸いこまれ夜ごと夜ごとにやさしい液晶 

液晶を見る横顔のはかなさよ幻になってゆくなら今だ 

鉛筆の芯がしずかに砕けゆく明日の強度を信じて生きてる 

マネキンもかなしい夢を見るだろう ともだちふうふこいびとかぞく 

遥かなるねじまき鳥を見るように彼女はいまも仕事を辞めない 

こころとはどこにあるのと呟けば僕のうつろにうずくまる猫 

分岐する街 広報の世界では32年の祭も告げる 

たそがれの影絵の街でかがやいた君さえ闇に溶けゆき他人 

来世ごろ再会しましょうどうせなら地球以外で人間以外で 

ほころびた今日を繕いつづけてる僕の日記はなぜだか敬語 

切なさを喩えてみればあかつきの夜行から見る東京タワー 

泣きはらした乱視の目には月みっつ兆していたのは革命だった 

どろどろのアイスクリーム飲み干して死にもの狂いの生に焦がれる 

なにもかも忘れて見てた流星群 望みを持たない生き方もある 

雨脚のなかにロックの微熱あり傘もないまま踏み出したとき