まゆ
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湯気あがる 味噌汁をつぐ 窓の下 よい天気だと 義母はつぶやく
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​雨上がる 畑の中の あちこちで コオロギが鳴く 彼岸の朝よ
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背の高い エノコロ草に 一輪の 秋桜浮かぶ 風過ぎた朝
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雨粒も 水たまりにも 金色が 台風一過 スーパーの外
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薄日さす 花壇に群れて 咲く白は 朱の筋通る 曼珠沙華かな
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青い鳥 星空の下 渡りゆき 林檎の赤を 君に届けん
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閉じた傘 家路の終わる その先は 紺色の空 一番星よ
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さわりたし 爪とぎに寝る 猫の腹 怒るだろうか 怒るだろうな
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小雨降る 小さき庭の 片隅に 淡き黄色の 彼岸花あり
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秋の庭 薔薇の蕾は ポッチリと 橙色(だいだいいろ )を のぞかせており
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葉の先も 黄金色(おうごんいろ)の 稲穂立ち 動かぬままに 我を閉じ込む
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紙に咲く 薔薇の淡桃 眺めれば いつしか目蓋 閉じられてゆく
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動詞だよ 私の歌は 動詞だよ Geminiにからみ 真っ暗になる
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うす明けの 褥の中で 珠繰れば 遠くに響く イソヒヨドリよ
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​詠人の 冷たき歌に 指止めて 闇夜を探り 君を認めん
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鉛筆で かかれた雀 ふわふわで まだ見ぬ君が まばゆかりけり
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ゴミ出しの 道に散りぬる 百日紅 捨てるべきかと ピンクを見やる
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柔かき 髪をかきあげ 目を細め そっと戻しぬ 日曜の朝
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競うよに 虫の音響く 川沿いを そぞろ歩きで 海まで行こか
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国道を 渡り始めた 吾の横に 燕尾服着た セキレイ一羽
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朝まだき 秋風渡る 畔沿に 深き緑の 玉簾かな
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雨やみて 光さしたる 庭先で 小さき白が 風にそよ吹く
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日が昇る 緑の道を 歩むれば 秋風そよぐ 枯れた紫陽花
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噛みつかれ 靴下ぬいで 逃れつつ 猫に謝る 浮気でないと
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砂浜で ふわりスカート 広がって 押さえる手には 貝殻一つ
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真新し 日傘をさして 通勤路 持ち手に赤い 飾りをつけて
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道行けば ざっと雀が 飛び立ちて 垂れた青穂が 揺れて輝く
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日傘なく 帽子かぶりて 通勤路 家に帰れば 帽子もどこへ
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枯れた手で 原稿握り 語り部は 覚えていない 目を伏せ笑う
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暑いなと 父の声して 遺影見る 盆は来週 馬もないのに
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