あすなろ
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セーターはまだ奥でいい 午後六時 日の入りだけが日々早くなる
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スパダリと言われる君の隣にもスーパーなひと、いるはずだから
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大きめの破片集めて練る手癖 できた一つを育てては捨て
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天井に触れそうな白い柱立つ カップ焼きそば湯切りしたあと
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側面を埋め尽くしてくマグネット 水道業者にどこかの土産
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荷解きや旅路の興は薄らげどその中はまだ異郷のかおり
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雪だるま三つも並ぶ今日なのに冷たさなんて欠片もないね
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立秋とニュースは言うが 熊蝉よ おまえの声はいつ止むのかね
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煌々と照るステージの上(行くよ)アイコンタクトに合わせる呼吸
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炎天下日光浴した自転車のサドルに皆の指が離れる
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毎学期末の悩みの種は過ぎ 追い風ともに坂道下る
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五月雨の乱層雲をカッターで切り裂くような雅各(ヤコブ)の梯子
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五線譜を黒く染めゆくペン握る 右手は剥げた鍍金(めっき)の緑青
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小雨止み散った花弁の薄桜 敷かれし道を「綺麗」と踏みつ
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西日射す生徒会室 吾(あ)なくとも響くブラスの音色(ねいろ)に焦がれ
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寒風や「期間限定」につられて食む春色のアイスクリーム
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巣立ちゆくその背が滲む「花粉症が酷いですね」誤魔化した春
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