そねみや    フォロー 10 フォロワー 7 投稿数 39

短歌入門

「いい子でいるのはくるしいのにいい子のふりをしてしまうの 神さま」 

へんなコート着てるわたし季節遅れの冬もの着ているあなたと 

しゃかりきなラブが君をうさぎにする 扉の前できっと待ってる 

あっけなく空になるし、猫舌なこととか忘れてくれてよかった 

目のはじをつうとひとすじ過去問のマーカーに似た車の黄色 

久しぶりにこの交差点で信号待ちしている気がする 二月 

袖口からのぞく金の輪飾りのくすりゆびに贈るチョコレート 

ベルベット思わせたのは冬の空ひとつ光ればつぎつぎに次 

この問いは最適解がなく突っ切れそうな赤い信号だった 

引力のために駆け出してしまった二人ピリカの尻尾を掴む 

まばたきに潜むけものの毛並みとか見てしまうよな観察日記 

流水にドライアイスのあぶく立ち洗濯機いま平和と回る 

冬のことちょっといいなと思えた日 僕のコートが藍よりあおい 

全米の涙で塩漬けにされたポップコーンは床に散らばる 

「FMの星座占い知っている?ヒドいの」笑う君も乙女座 

人をダメにするソファにて わたしたちにさして重要でもないこと 

脱衣所の洗濯物にまざって眠る 留守電が鳴りやまない日 

‪大森靖子のハデめな曲を聴きながら死にたいアイは苦しい 

今ここでバグってもいい夜の海ぎらぎら尖る氷山がある 

「像になってよ、このレンズは銃口、わたしが消えちゃう前に、ピース」 

ほどよく手の届かない存在であって欲しいれんが色のブーツ 

またひとつ更地が生まれここが前なんだったかの議論も弾む 

かつて集めた愛すべきものたちをみんな詰め込んだ鞄で行く 

日本中の空が一様に晴れてきのうパンダが生まれたらしい 

君んちとぼくの部屋と煙草屋と月を巡回したキッドナップ 

カーテンの向こうの銀世界の目の奥で子犬を飼っている人 

いまひとつ盛り上がらない噴水 両の手で蛙つくってみせる 

産業廃棄物にうずもれているひらいていないやさしいてがみ 

ねむい朝に温度計は二度を指し かくしごとした夜より寒く 

ねこバス降りて今コンビニに照らされている おでん買って帰ろう