そねみや    フォロー 11 フォロワー 8 投稿数 42

短歌入門

とびきりにかっこいい服着てふたり四月一日だから遊ぼう 

うすくらがりにゆるされるゆるされる ビロードのどうぶつのほらあな 

たんぱく質とたんぱく質に戻り ここに暮らせばモアイみたいに 

「いい子でいるのはくるしいのにいい子のふりをしてしまうの 神さま」 

へんなコート着てるわたし季節遅れの冬もの着ているあなたと 

しゃかりきなラブが君をうさぎにする 扉の前できっと待ってる 

あっけなく空になるし、猫舌なこととか忘れてくれてよかった 

目のはじをつうとひとすじ過去問のマーカーに似た車の黄色 

久しぶりにこの交差点で信号待ちしている気がする 二月 

袖口からのぞく金の輪飾りのくすりゆびに贈るチョコレート 

ベルベット思わせたのは冬の空ひとつ光ればつぎつぎに次 

この問いは最適解がなく突っ切れそうな赤い信号だった 

引力のために駆け出してしまった二人ピリカの尻尾を掴む 

まばたきに潜むけものの毛並みとか見てしまうよな観察日記 

流水にドライアイスのあぶく立ち洗濯機いま平和と回る 

冬のことちょっといいなと思えた日 僕のコートが藍よりあおい 

全米の涙で塩漬けになったポップコーンが床に落ちてる 

「FMの星座占い知っている?ヒドいの」笑う君も乙女座 

人をダメにするソファにて わたしたちにさして重要でもないこと 

脱衣所の洗濯物にまざって眠る 留守電が鳴りやまない日 

‪大森靖子のハデめな曲を聴きながら死にたいアイは苦しい 

今ここでバグってもいい夜の海ぎらぎら尖る氷山がある 

「像になってよ、このレンズは銃口、わたしが消えちゃう前に、ピース」 

ほどよく手の届かない存在であって欲しいれんが色のブーツ 

またひとつ更地が生まれここが前なんだったかの議論も弾む 

かつて集めた愛すべきものたちをみんな詰め込んだ鞄で行く 

日本中の空が一様に晴れてきのうパンダが生まれたらしい 

君んちとぼくの部屋と煙草屋と月を巡回したキッドナップ 

カーテンの向こうの銀世界の目の奥で子犬を飼っている人 

いまひとつ盛り上がらない噴水 両の手で蛙つくってみせる