人は皆 等しく無価値であるのなら この世はもっと生きやすいのに 7
職場なら出来れば避けたい印鑑も 記念に貰う駅の窓口 2
玉の緒を絶えねば絶えねと言う人の賢さを知るチラ裏短歌 1
かばかりと心得るには足らなくて 深追いしては戻れなくなる 3
友来る春日(はるひ)に匂う藤の花 縁(えにし)な絶えね 青蔦葛(あおつたかづら) 1
十重二十重(とえはたえ)うすぎぬ掛かる青空に 麦穂狩りゆけ有明の月 1
可溶性 潮解性あり この私 涼しい場所に置いてください 5
ラザニアが美味しそうねと笑う君 確かにうまいがそれは躑躅(アザレア) 1
つゆ草に おく霜光る ひさかたの 春の終わりのいや重(しげ)き朝 4
烏羽玉の夜の岸辺に白雲の筏離(か)れゆく春の瀞淵(とろふち) 2