Utakata
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inori
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あなただけ 赤色灯の灯台へ続く波止場をゆっくり渡る
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われわれは風に傾く草木です 私はひとりホームへ降りる
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女木島は物語の森 枝を振る子どもの熱を冷ます白波
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君はいま夏の概念ひらひらとゆれる衣服に波打つ光
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ひさかたの光のどけき春の日に聞こえる歌、鳥の歌、空
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こぼれ落ちる雫のように生きていてあなたの窓の水路をなぞる
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最小の数を求める指先の青藍色がひらひら踊る
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野生のツツジは丸くもないし四角くもない 岸壁に咲く鮮やかな赤
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雨後の靄 苺は光の比喩である 私はそっと苺を摘む
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八月の私は無限 海を背にカーブを描く小さな車
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服を買う たぶん一生着ない服 存在しない私のための
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夕陽から離れていまだ熱をもつ指にしずかにとかされる肌
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清流の光のようにまたたいて君の髪へとまぎれこむ指
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新雪の下でしずかに燃えている光のように眠っていたね
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