久世
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詠んでるかぎり息をしている。

恋ごころ隠しフォルダに移しても検索欄に残ったままで
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強引なきみの臆病に触れた日剥がれはじめた嘘がまぶしい
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ちいさな手握ってたトミカいまもまだシートベルトの位置が合わない
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ひとり咲く蒲公英たんぽぽを手折ってみても君のいる冬へ戻りやしない
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はらはらと触れれば消える桜色 こぼれた恋を踏まぬよう歩く
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枝落ちてひかりの通るベランダは 若い自然の死骸で満ちる
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頬撫でる風が冷たく息ひとつ 可視化されてく呼吸の形跡
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休日の過ごし方を決めていても微睡むことしかできない午前
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いつもなら買わない菓子を手に取るとか 変化の起因は貴方にあるの
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君の声が触れた場所だけ熱をもつ 僕の輪郭が侵されてゆく
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暗がりのなか額を冷やす一枚に「はじめて」と笑う熱っぽい彼
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君の居るまろやかな春散らないで安らかなまま眠りたいから
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詠みつづける三十一字みそひともじに秘められた思考と記憶がうたになるまで
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