水野くるみ  フォロー 0 フォロワー 3 投稿数 36

こんにゃく

発泡スチロールを砕き お骨に見立てる 今日のままごとあそび  

雪にならぬ雨粒が落ちる 溶ける様が詩になることを夢見て 

風が吹き鈴が勝手に鳴り出した 恋よ 恋が今はじまったの 

雪が降ると小窓開けて見る君のまぶたのうしろ すでにちらちら 

もらいます あなたの言葉をありがたく 座って歩数計を振るように  

揺らさないで でも暗く沈む夜は嫌で テレビを音だけ消して 

透明な僕をデッサンしてくれる誰かいないか 絵のうまい誰か 

結び目のある紐であやとりをする あの子のことはなんだか苦手 

七五調なら詩にできた、と嘆いてる語呂の悪い独り言の主 

空っぽのペットボトルのあの軽さ思い浮かべた? じゃあ抱っこして 

葬式でかけてほしい曲はずっと覚えとくから 今日はおやすみ 

シャボン玉吹こう 一瞬でこわれるものがあること思い出したいの 

恋がわからないの、クレヨンがこの12色である理由のように 

生きてます、なんて答えはするものの食う寝るを小回りしてるだけ  

「スキップができません」を履歴書に書ける時代で全部うまくいく 

君は見るたびに姿が変わる、「何かになりたい」だけが変わらない 

十九歳 料金所手前の高速っぽい無料の道路にどこか似て 

見てみなよあれがパーティーよく見てよあれもパーティー 僕は暗闇 

今朝見た夢を書き起こした紙にパンをくるんで焼き食べるうつつ 

「今地球の入口にいる」波打ち際に立つ少女からのLINE 

遠目から見た青い屋根見てときめくほどに恋しい遠いあの海 

「この文章、解釈次第でどうとでも読めてつまらん」それ僕の遺書 

ちりとりにずっと入らぬあの塵に似た悪口を抱えて生きる 

せわしなく街中走るこの身にもジングルベルは平等に鳴る 

「私たちにはかつて羽があった」と百科事典に書き添えてみる 

いざとなれば掃除用具入れに隠れようとだけ決めて通ってた 

干している洗濯物に囲まれる つむいだ日々の吐息感じる 

「ひとしずく月の光にゆらめいて流した涙」ほら、ただの詩よ 

あの日だけ吹いた風に身を委ねたビニール袋 海を越えたか 

本当の自分がなければ仮面でもかまいませんとレシピの片隅