Utakata
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白原すぴか
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ベランダであなたと電話をつなげてた瞬き冷える春の恒星 高3女
上澄みをすくっただけのひとくちを冷凍しているだけの人生
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いつかわたしなんにも見えない朝になってふたりをみにくく照らしているわ
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牛乳の膜も飲み干してしまう夜はちょっとすこやか 電話していい
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ことばはのろい とんまに襲いくる呪い かまえず除ければいいさ
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おまじないかけてあげるね朝焼けの小舟に白星 だきしめてごらん
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まちがえてまちがえてばかりのわたしですがこれ以上泣きたくないです
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信じたいけれどどの糸たぐればいいみんな みんなのせいで面倒
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しゃぼん玉のきらきらがあさってのほうの屋根まで飛んではじけてうつむく
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恐がっちゃだめだひとつだけ踏みだしてあなたと瞳をあわせていくの
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底抜けにこどものつもりだったのに眉間の皺の下卑た哀愁
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深夜にて籠もるバナナのあまい香りそくばくてきな檻のなかみたい
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かわ沿いの赤、黄、緑のカーテンに秋が総出でなみだがでそうで
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ゼラチンをいれぬプリンのような胸ゆるくたわんで掬ってこぼす
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「お取込み中失礼します その髪のさきっちょに焦げたうさぎがいるの」
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照らされて 墨汁のように染みるから夕陽か紅葉かわからなかった
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唇を噛みなよと言ったあのひとの嘘をつかない口が真紅に
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さんざめく地球の血液 てらりうむ 潮騒の唸りに叫べ
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わるいわたし一枚一枚剥がしてく霞む瞳のかげおくり
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オブラートみたいな日々を重ねてどこまでいったら天国だろう
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