「それにつけても 早期復興」
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いつも俳句を詠む知事が短歌を詠んだと聞きましたので、私は下の句に定文をつけて狂歌を作ってみます。
知人に「早期復興」は語感も悪く詩心もないと言われましたが、最期に現実に引き戻す効果があると思い詠みました。

辞めたいが 後釜おらず 残る人 それにつけても 早期復興
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槌音の 高く響くを 待ち望む それにつけても 早期復興
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飲み屋なく 気晴らしできぬ 嘆く隣人 それにつけても 早期復興
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屋根にある ブルーシートや 破れかけ それにつけても 早期復興
4
最果ての さらに奥行き 道険し それにつけても 早期復興
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飲んでみてわかる 変わりし水の味 それにつけても 早期復興
4
ふりかけの 種類増えたる 朝餉時 それにつけても 早期復興
3
鍵かける 煩わしさに まだ慣れず それにつけても 早期復興
4
解体の 跡地にそっと 手を合わせ それにつけても 早期復興
5
手土産を 貰えど返す 野菜なし それにつけても 早期復興
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スーパーで 米買う重さに まだ慣れず それにつけても 早期復興 
3
床張りの 冷たさ慣れず 春来たる それにつけても 早期復興
1
珈琲の 香り愛でつつ チョコつまむ それにつけても 早期復興
3
豆苗の 残りし株を 育て中 それにつけても 早期復興
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慣れ馴染む 醤油戻りて 魚旨し それにつけても 早期復興
3
冷蔵庫 開く方違え 苦笑する それにつけても 早期復興
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飯台の 狭きにも慣れし 夕餉時 それにつけても 早期復興
3
まな板の 刃跡増えたり 仮住まい それにつけても 早期復興
5
雪解けの 川水濁り 蛇行する それにつけても 早期復興
4
窓灯り ひとつなき道 暮れにけり それにつけても 早期復興
5
また明日 読書以上の 贅沢なし それにつけても 早期復興
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新雪に ムジナの足跡 増えにけり それにつけても 早期復興
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トラックに 積まれし家具の 悲しけれ それにつけても 早期復興
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君 捨てたもうなかれ 泥だらけの写真 それにつけても 早期復興
1
川沿いの 裂けた桜に 蕾満つ それにつけても 早期復興
5
仮住まい 一年経っても 仮住まい それにつけても 早期復興
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草繁る 刈る人あらず 草繁る それにつけても 早期復興
3
折敷から ランチョンマットに 変わりけり それにつけても 早期復興 
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手の届く 範囲は同じ 仮住まい それにつけても 早期復興
6
番茶から 桜湯に変えて 春のどか それにつけても 早期復興
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