赤口 樒    フォロー 1 フォロワー 6 投稿数 17

Shikimi Shakko

その皮を穿くことは無いだろう  蠢け 喚け 赦すことなく 

八月の柱があった広場には 緑化してゆく鐘だけが鳴る  

支配者の白く佇むその耳に 消えゆく沙漠の左辺を想う 

干乾びたリボンを幾度も踏みつけて 糸は解れて昇り蝕む 

押し花の輪郭はふと粉になり 矩を形どり脚に絡まる  

ちかちかと歌う骨ども吊るされて 抱えそびれた熱撒き散らす 

針山の尖頭熱して睥睨し 翡翠の足は砕ける刺さる 

祈るよう青の隙間を割いた痕 キャンバスはまた拡張される 

ヨルガオのふとした涙に背を合わす 錆びたフェンスが忘れえぬよう 

項垂れる首刻々と色褪せて 去らぬ様にと陽射しは背を責め 

罅割れた土 戯れに水をやる 少女に還ることのない花 

髄液の底で揺蕩う霧状の記憶を求めて画面をなぞる 

たおれゆく琥珀が燿う箱庭で 足を持たないトルクが響く 

抜け落ちた前頭葉とZ軸へ肥えてゆく赤茶けた輪郭 

傷のない卵殻の中 よく喋る都市を少女は片手で統べる 

痩せこけたまなぶたの下 よこたわる粃 静かに背中をみつめる 

骨ばった指を蝕む蔓草の先で腐臭を撒く合弁花