Utakata
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榛
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存在の耐えられない存在さ
帰り着く四畳半、戸の鈴止んでナザレのイエスはひとりで死んだ
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あめ が ふ っ て ゆ くきみ
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塗りこめた夜にひかりをひとつ添え差し出す月の照れ隠し雲
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比喩とは暴力であると泣くきみの自己言及が心地よい朝
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冷房のボタンのゆるい反発が夏を殺した指先の罪
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八月のうちだけはわたしを夏と呼んでほしいのあきがくるまで
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なめらかな夜をふたつに割る音で時計を鳴らす日付なる嘘
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わかったよ別れるよでも来世では責任転のない嫁にして
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境あればひとつなること極まらず境なくしてきみは在れない
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食う寝ると愛さるる要る醜きに在らしたならば責は負え神
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激しさでさえさらり去ることを知るたぶん切なさは刹那さの誤字
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この星の麻酔科医の部屋の瓶。夢、希望、愛、その他劇薬
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世界って笑っちゃうほど狭いよね頭蓋骨から外出れないし
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絞首刑、一番人気の縄はどれ?たぶん運命の赤い糸
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「重い邪魔」喋る背中にもたれ読むノートの文字は作用反作用
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こうやって五十の三十一乗のひとつを無駄に消費していく
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Excelを京の都に見立ていうここはおそらく零条大路
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「好きです」のすの口のまま先輩を見るすっぽんは満月の下
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五七五きみが切るのはたんかでも啖呵じゃなくて短歌のほうね
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死刑付き執行猶予八十年、胎内で出た判決でした
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