高里 嶺    フォロー 3 フォロワー 4 投稿数 33

その場所の存在を想うそれだけで心が安らぐ我が秘密基地 

道のりと速さと時間を考えて机上で唸ってただ過ぎる時間とき 

これまでに無駄にしてきた無為な時間集めて未来に繰り越したい 

居心地の良いぬるま湯に浸かってた狭くて寂しい学生時代 

終わりゆくラジオ番組の最終回欠けてしまった日々の習慣 

劇的な出来事は何も起こらない消化試合のような人生 

繰り返し思い出しては浸ってるもはや記憶は味のないガム 

傑作を遺して死んだあの人を羨むほどには歳をとったね 

遠ざかるほどに眩しい学生時代思い出すのは良い記憶だけ 

小一で初めて自転車貰った日忘れられないあの無敵感 

「おやすみ」が既読になっていないからきっと起きてるこっちも寝れない 

自意識と自己顕示欲のせめぎ合い創作してると生きてる気がする 

日陰から陽のあたる場所に憧れてくたびれ傷つきもがく人生 

他人から期待されてる役柄を演じてこなしてやり過ごす人生 

三次会相容れなかったお互いの心が少し溶けた気がした 

図書室で夢中で読んだ小説の出ない続編を一生待ってる 

街灯と電子タバコの灯りだけ午前三時の小さな幻想 

匿名の誰かの声に救われるインターネットがあってよかった 

都会でも田舎でもない郊外の半端な街で半端に生きてる 

お互いの好みを貸し借りするうちに混ざって増えてく共通の「好き」 

人生の酸いも甘いも味わった歳になる頃に短歌は書けない 

空っぽな自分にも何かあるはずと掘り下げてもはや底が見えてる 

週末に逃げ込むための毎日で徐々に心が死んでいく音 

学生が慣れないスーツで右往左往終わりの見えない椅子取りゲーム 

偶然に聴いてハマった深夜ラジオ覗いてしまった知らない世界 

カセットやVHSのざらついた質感が僕をかたどっている 

君の住む変な名前のアパートが心の底から愛おしかった 

学生街 去る日に見かけたあの人は 最初の夏まで友達だった 

一晩中呑んで迎えた朝方にこっそり語ったふたりの本音 

本編が 始まる瞬間暗闇の 四隅が広がるあの没入感