榛名  フォロー 4 フォロワー 4 投稿数 24

AM2:00ダブルベッドで涙する吾を知るのは冷蔵庫のみ 

この恋にいつか終わりが来るのなら桜ではなく椿のように 

吹く風に折られぬように雪柳抱えて帰る君の待つ家 

おかわりを茶碗によそる君を見てより甘くなるぶりの照り焼き 

水槽が大海原にみえるほど金魚は凛と泳ぎ続ける 

この距離を詰めたら終わりそうだから左肩だけ見つめ続ける 

将来は農業をして生きたいと新幹線から思う、思うだけ 

燻製の盛り合わせにて会いましょう いつかの焦げた思い出たちよ 

アイスモカ 飲み進めても分離したままのホイップみたいな気持ち 

規定よりシナモン多めのアップルパイ 溶けるは僕かアイスが先か 

溢れてもなお注がれる水のように何も残らぬ夜の徘徊 

逆立ちに励む子 寝る子 上裸の子 思い思いの井の頭公園 

日に焼けた少女が投げた水風船 一生分の夏が弾けた 

ビル群の中に四角の夜空地帯 今日はくじらが溶けた紺色 

トビウオの羽が波打つ音を聞く 夢では気づかぬ長いまつげよ 

「長野はさ、りんごがおいしい?」シードルのコルク抜きつつ反芻する夜 

車窓からちらりとのぞく夏雲に思い出すのは半袖の君 

十八の君をわたしは知らないが白シャツ越しに透かし恋する 

犬を見て「いぬ」とだけ言う君に私は「ひと」か「おんな」かを問う 

飛行機の外に広がる逆さ空 夜を生きてる人が星たち 

大人編まだあらすじにいる私 早送りなら追いつけますか 

珍しくジャズとか聴いてみたものの淹れたコーヒーは美味しくならない 

春の夜に羽織る上着に思い出す幼き頃の母のまなざし 

春の雨さみしくなんかないからなひじきを煮込む音に溶け込め