漆拾晶    フォロー 5 フォロワー 5 投稿数 17

廃園に降りつづく花ふれし人ふと外されて伏したる告天子ひばり 

末黒野すぐろのを往き還るもの未だなく咲きのこるゆめを焚きながら待つ 

世界は壊されるためにあるんだ、と君が降り続ける夢醒めない 

右目よりほどかれてゆくわが紙がうづめきて左目を象り 

眼底の東京は液状にしてさまよえる上の空の鯨 

角ごとに落ちた天使の燃え殻にむらがる改宗者の行進 

これ以上見てはいけない口をきくのもだめだ行け振り返らずに 

太陽も海も信じられぬ人にさよならと言い手をつなぎ炎える 

漆より出でて黑より昏きもの昇りくる彼は誰時の涯 

かがみやみくぼみかみ黄泉よみ手紙てがみうみ投身なげみなみきみ星見ほしみ微睡まどろみ 

白雲は無數の四角い黑となり使徒使徒降り續けてやまない 

苑丁は孔雀の羽に覺め迷ふ幾何學文様の夢半減期 

ドアひらくたびに火蟲の群と化す帷帳とばり、絨毯、すべて燃え果て 

憂鬱のざされた時の環のなかで靜かに縊りあふ常少女 

薔薇窓に肖てばらまかれ陰月の火事の中なるOrgan一體 

偶像アイドルの音割れ地下より屍乗る昇降機目刳めくられて開く 

櫻根おうこんに孕まれ嬰兒ひよひよと泉門をどりへ黃泉の逃げ水流し