紫野 糸 (しのいと)    フォロー 0 フォロワー 1 投稿数 43

恋のうた よろしくお願いします

きみの顔とか声とかに触れるたび許せないこと許してしまう 

さよならと言わずまたねと言い帰る些細なきみのやさしさが好き 

青春て言葉は反吐が出るけれど きみのすべてに僕が居たかった 

少しだけきみにはしゃがれたりしたり疎まれたりする雪になりたい 

きみに言いたいことも言えないこともお酒と一緒に呑み込んだ夜 

コンビニにふらり出かけてきみに会う距離感だったらよかった、なんて 

きみが来たときだけ二合炊くお米 ぼくの想いごとタッパーに詰める 

ぼくたちの大事な記念日 今年からただのゴミ出しの日になったけれど 

好きだってすべてを愛さなくていいって近所の野良ネコが言ってた 

きみと見る四度目の春と春の花 ぼくら手を取り合って生きてく 

きみのその三日月みたいな爪に塗る新月みたいな黒いマニキュア 

もしいつか星になったとしたのなら きみの星座の一部になりたい 

ぼくたちは明日別れるみたいだし 世界は明日終わるらしいし 

なんとなく会わない選択肢はないし儀式のような惰性の逢瀬 

またふたり笑って春を迎えたい 夏秋冬をふたりでいたい 

あと何度繰り返すかな 何度でも早いねって笑おうね、年末 

きみ宛の書き損じした便箋が捨てられないでかさばるつくえ 

身体から始まったとした恋だって時間を過せばクソデカ感情 

あなたからLINEが来なくて金曜日 サブスクアプリでプリキュアを観る 

メンヘラでいいから言いたい元カノより女フォロワーの方がきらい 

守りたいけど守られたいつだってあなたは車道の側を歩いた 

不完全燃焼な日々カフェオレのグラスの底に砂糖が残る 

きみのこと嫌う理由がほしくって花で占う すききらい、すき 

誤って手を切るときとセックスのときだけ得てるいのちの自覚 

傷痕も愛も涙もその嘘もあなたがくれた枯れた花束 

丸顔なあたしは地球で掴めないあなたの宇宙に抱かれている 

ふたりきり言葉交わせば増えていくぼくときみしか知らない言語 

きみといる時間の流れの速さたるや電車の窓から見える広告 

会いたいと夢見るほどに思うから見るのはいつも会えない夢で 

「やきもちを焼いてかわいい」褒められた そんなんじゃない、これは嫉妬だ