樂々    フォロー 32 フォロワー 16 投稿数 486

エロガッパです。短歌は楽しき玩具。 自宅住所https://jbbs.shitaraba.net/otaku/4180/

荒れ寺の壁吹き抜くる嵐にも消えぬともしは鬼火なりけり 

木の葉漏る月の雫に驚きて枝飛び移る蝉の一声 

雨の日にビルの窓から見おろせば赤青白と傘の花咲く 

松風の声はにはかに高砂の尾上をのへを過ぐる夕立の雲 

雲過ぐる外山とやまの空に鳴る神の音はしながら晴るる夕立 

夏山に今し過ぎぬる夕立の雲より高き蝉の諸声 

枝繁く重なる楢の広葉よりひま隙・暇なきものは蝉の諸声もろごゑ 

お隣のピアノ騒音「JASRACが来るぞ!」と言ったらすぐ収まった 

南天の花散る窓や昼の雲 

五月雨や髑髏に貯まる濁り水 

寝過ごして飛び出す顔や半化粧はんげしょう 

退職を申し出た時社長曰く「めれるお前が羨ましいわ」 

「家出してやる」と言ったら母さんは「日帰りするの家出じゃないのよ」 

「家出してやる」と言ったら母さんは「帰りにお酢とお味噌買ってね」 

ベランダに米を置いたら食べに来る雀の宿は寺の竹藪 

アジサイの花からどこへカタツムリ引っ越しするの?家持ちながら 

(苅)にだに来ずや鶉は鳴かねども夏こそ繁れ深草の里 

小町さん選挙のたびに悩みますどこに入れたらいいかわからず 

コートしか着ていなくても暑いので前をはだけて涼を取りたい 

神風かむかぜに夏の日ざしを和らげて瀬音も涼し御裳濯みもすその岸 

都にて見るべきものと思ひきや雲湧き上る仙洞やまひとのほら 

五月闇さつきやみこれもあやなし風吹けば空さへしるく匂ふ橘 

郭公入りしかひなき山の井のあかで過ぎぬる中空の声 

袖の香の橘のみを形見にてわれも昔の人になりなむ 

夏の夜の明くるは早き天の戸を間なく水鶏の何叩くらむ 

郭公待つにもあらぬうたたねのただ一声に明くる夏の夜 

をかやまず水鶏くひなの叩くらむものを思へば明けぬ夏の夜 

玉水は軒に糸引くささがにの雲に閉ぢたる五月雨の空 

夜もすがら鳴く水鶏くひなにや合はすらむ軒端を叩く五月雨の声 

五月雨の晴れ間をいつと待つ浦船心尽し筑紫経る(降る)日数かな