えんとつカフェ    フォロー 33 フォロワー 33 投稿数 130

ドングリ県山猫町在住。

人の名で呼ばれるたびにかみさまの国での名前子は忘れゆく 

草刈りをしてない庭で犬かきができずに草におぼれる子犬 

原っぱで網を振ってる少年は夕日ばかりを何回も捕る 

きみの好きな曲だったからレコードの針はときおり雨を降らせる 

段ボール運び出されたこの部屋に夕日がお邪魔しますと住まう 

建て替えで高層ビルがこわされてひととき町に戻る星空 

できるならバスの車窓を買い取って持ち帰りたい旅のあおぞら 

石ころが流星になる星空へ吐いた言葉はいつか詩になる 

見つけたら捕らえるべしと園児らに指名手配をされるドングリ 

カマキリはかわいそうだね抱きしめたつもりで誰かを傷つけている 

検温をおでこでされる時いつも前頭葉の葉っぱがそよぐ 

堤防でつま先立ちになりきみが入道雲とする背比べ 

放し飼いしてるこころが戻るまで土手に座って見てた夕焼け 

落ち込んだときには途中下車をしてガム2枚分だけ旅をする 

止むことのない雨をゆく淋しいのしの字をきみは傘の柄にして 

あそこにもここにも空が落ちてると子供が覗き込む水たまり 

ドングリはブナになれない園児らに賞金稼ぎの目で拾われて 

バイバイと思いきり振るてのひらで星をいくつか払ってしまう 

野球帽かぶるギャングが駄菓子屋のよこでくわえるシガレットチョコ 

配管がつながるらしく水道がぼくのかわりに泣く午前4時 

仏間には柱時計がありぼくをこっちこっちと手招く日暮れ 

星たちのひかりを奪う街の灯を遠くで星のように見ている 

黒猫は月夜をあるくゆるやかに自分と影の境をなくし 

キヨスクでスリーナインを買いきみが旅のさなかにする星の旅 

ベンチへと置いたギターを葉のかげがつま弾く夏の前奏として 

カーテンもまだない部屋でもうひとつトッピングして食う月見そば 

この辺が凝ってますねと人知れず猫は地球を温めている 

青空に一番似合う額縁とおもう四月の教室の窓 

まだ海に、空にもなれる青色の絵の具がポッケにあった16 

地球儀をそっと回して指先は七つの海の波音を聴く