モロヘイヤ群島    フォロー 7 フォロワー 7 投稿数 25

あそこにもここにも空が落ちてると子供が覗き込む水たまり 

ドングリはブナになれない園児らに賞金稼ぎの目で拾われて 

バイバイと思いきり振るてのひらで星をいくつか払ってしまう 

野球帽かぶるギャングが駄菓子屋のよこでくわえるシガレットチョコ 

配管がつながるらしく水道がぼくのかわりに泣く午前4時 

仏間には柱時計がありぼくをこっちこっちと手招く日暮れ 

星たちのひかりを奪う街の灯を遠くで星のように見ている 

黒猫は月夜をあるくゆるやかに自分と影の境をなくし 

キヨスクでスリーナインを買いきみが旅のさなかにする星の旅 

ブナの木に立てたギターを葉のかげがつま弾く夏の前奏として 

カーテンもまだない部屋でもうひとつトッピングして食う月見そば 

この辺が凝ってますねと人知れず猫は地球を温めている 

青空に一番似合う額縁とおもう四月の教室の窓 

まだ海に、空にもなれる青色の絵の具がポッケにあった16 

地球儀をそっと回して指先は七つの海の波音を聴く 

なにげない仕草につける注釈できみのページがまた増えてゆく 

石ころを蹴る 夕暮れをひとり行くあの日のぼくにパスするように 

積ん読のまだかまだかと言う声に蓋するためにまた本を積む 

立ち止まってほしくてきみの靴音にチヨコレイトと呟いてみる 

繁る葉が音をかなでて雨降りの森はしずかな楽団になる 

きみが持ついろんな面を知りたくて時々違うメガネをかける 

10階で見下ろす街におはじきのような傘咲きこころで弾く 

埋め立てで池を埋められおとめ座の乙女は鏡を一枚なくす 

ビル脇をまっすぐ行けば猫になるためのテストの会場に着く 

雑音に混じって誰かの声がした火星接近した夜のラジオ